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2004年09月05日(日)
僕にはもう、言いたいことがないんだ。

と言ってみる。

筆ではなく、指を折ったからもうタイプできない。
僕はくだらない生活をしている。



店には、いろんなお客が来る。
ハンセン氏病の人も、車椅子の人も、やたらに話しかけてくる人もいる。
僕は普通に接する。普通以上に丁寧にかもしれない。
彼らはお客だから。「良かった、探してたんだ。」とう一言は、うれしい。
アダルトだろうがボーイズラブだろうが美少女だろうが、どんなジャンルも軽蔑しない。彼らはお客だから。
金を払ってくれるお客はいいお客である。
自分の趣味で発注するスタッフは軽蔑する。

確率の問題で商品は揃える。完全なデータであり金太郎飴な売り場だ。
何が欲しいかわからない客にはランキングを示す。


小さな虫かカエルが地面にいて、僕と近くにいた何人かもそれを認識していた。
僕はふとそれを思いっきり踏み付けた。
マネをした。実はその数センチ横にそれていたのだけど、そこにいた女の子からは僕の足のほうが手前になっていたので、あたかも本当に踏んだように見えた。ハッと小さな声を上げて口を押さえた。僕はそれを狙っていたのだろうか。笑って足をずらし、生きていることを示した。
女の子はほっとしたように笑ったけれども、僕はそのときけっこうな年で、なぜそんな小学生のいたずらガキのようなマネをしたのかわからない。