2005年12月30日(金) |
今年もお世話になりました。 |
もう今年も24時間切っちゃうなぁって言う時間に、仕事から帰宅しました。
明日ももちろんお仕事で、明後日ももちろんお仕事です。
二日の日は、休めたから・・・我慢しよう。
子供たちは実家へ今日の昼間から行っていて。
私は家で一人きり。
栄は、今日仕事納めで、飲み会だそうで。
後1時間位したら帰ります、とさっきメール。
私たちにとって初のクリスマスは。
イブはお互いに仕事だったから、夜から出かける形になり。
仕事場に迎えに来た栄の車の助手席には、バラとゆりの大きな花束が。
「サプライズー」
とか言いながら、渡された。
もうすでにクリスマスプレゼントは、指輪をもらっていたんだけど。
内緒で当日渡せるもの、と考えて、花束になったみたい。
栄から花をもらうのは、これで誕生日とあわせて二度目。
「あの時より大きいね」
「そりゃ、あの時は付き合ってなかったんだから」
「そーだよね、付き合ってない女に花束プレゼントするのは、どうかと思うよ?」
「だよね、困るよね(笑)」
あの時はあの時で。
真剣に悩んだりしたけど。
今思えば、それも良い思い出だ。
来年は、この人の奥さんになるんだなぁって思うと。
恥ずかしいような、嬉しいような。
でも。
幸せだなぁって思うから、それでいいか。
来年は、どんな年になるのかな。
幸せでいられたら、いいな。
栄と、一緒に。
皆様。
よいお年を。
月に1度だけでも、二人きりのデートをしようね、と言う「二人の決まり」を作ったのは、栄だ。
栄は、決まりをたくさん作ってくれた。
他には、週に1回は家事を休む日で、5人で外食、とか。
寝るときは、必ず(喧嘩したとしても)くっついて眠る、とか。
この間。
子供達が実家へ遊びに行っている間、二人で電車でお出かけをしてきた。
久しぶりの二人きりのデート。
東京タワーが間近に見える、新しく出来たホテルのバーに。
私たちは。
東京タワーが、今思えば初デートだった。
まだ、夏になる前だった。
私の気持ちが、ものすごく不安定な時期だった。
それ以来、何度も来たっけ。
二人で結構飲んで。
帰りの電車の中では、ホッとレモンを片手に、私は立ちながら、うとうと。
栄が一生懸命、私が眠れるように寄り掛からせてくれて。
暖かくて、気持ちよくて、私は熟睡しそうになる。
私のほうが身長が高いのに。
いつも高めの靴を履くから、結構身長差が出来てしまう。
でも、立って寄りかかるときに、ちょうど頭を傾けると、栄の肩がいい枕変わりになって。
「寝ちゃっていいんだよ」
なんて、電車の中なのに、背中をとんとんされるから。
本当に寝ちゃうところだったよ。
私の大好きな、栄の声を、聞きながら。
このまま、電車の中で本当に寝ちゃってもいいな。なんて思う。
栄は。
いつだって、暖かい。
だから、そばにくっついていると、本当に気持ちいい。
誰かと抱き合ったり、くっついているだけで、こんなに気持ちよくなれるなんて、知らなかった。
私が、ものすごく安心する、大好きな時間。
いろいろな、意見があって当たり前。
それでも、私は隠すことなく。
ここを見ているのは、私の知らない人ばかりだから、余計に。
ありのままの気持ちを書いている。
店長になって初めての連休だったこの3日間。
とは言え、お姉ちゃんの三者面談とライラの個人面談と、一応予定は入っていたんだけど。
久しぶりに連日日記の更新とかしちゃったし。
だから、たくさんメールをもらったりして。
考えさせられたり、怒ったり、泣きそうなくらいに感動したり、と。
色々なメールで、嬉しかった。
前は、確かに。
色々な意見を聞いて、揺れたりすることもあった。
落ち込んで「私なんか、だめじゃん・・・」って思ったり。
けど、なんなのかな?
今は、思わない。
きっついメールもらっても。
「そう言う見方も、あるんだな」
なんて思うくらいで。
栄が。
「幸せにする」
って、よく言う。
今までは、そう思っていたけど。
今は、幸せにして欲しいとは思わない。
自分から、幸せになりたい、と思うだけ。
誰かにして欲しいんじゃなくて。
誰かと・・・栄と、幸せになりたい。
不倫して子供と離れて、もがいて苦しんで、やっと幸せになってもいいと思ってる。
ほんとに、やっと。
もう「私なんかが」とは、思わない。
先月終わり。
ハルから久しぶりにメールが来て。
その日は、栄が飲み会で。
私は、もう寝ようと思い、布団に入っていた。
メールは。
「俺は、今でも、昔と変わらず、りりかを愛しているよ。でも、それと同じだけ憎んでもいる」
と、書かれていた。
いつもなら、返さないのに。
「憎んでいる」と言う部分がショックで。
訳も分からず「ごめんなさい」と返した。
「謝らないでくれよ。惨めになるから。俺が失言した、それでりりかが逃げた。正当な理由じゃん。だけど、憎んでいる。俺は、りりかとずっと一緒にいたかっただけなのに」
私から、電話をかけた。
そして、逃げたわけじゃない、と言った。
ハルは、自分がどれだけ辛い思いをしているか、りりかには、分かるはずもない、といった。
「ごめんなさい」
何度目かのごめんなさいを言ったとき。
ハルは。
「謝るくらいなら・・・」
と、言った。
言いかけて、やめた。
私は、あえて、続きを聞こうとは思わなかった。
「ごめんね。もう、メールも電話も、しないから」
ハルは、言った。
黙っている私に。
「元気で。幸せに、なりなよ」
と、言った。
きっと、これで本当に終わりだろう。
私は、弁解もせず。
私は、謝るだけで、ハルはきっと今でも私を逃げたと思い、憎んでいるんだろう。
それでいい、と思った。
電話を切って、少しして。
栄から電話が来た。
すぐ出た私に。
「寝てなかったの?明日も早いんでしょ?今から帰るね」
と、栄は言った。
昨日の日記で、すぐ結婚を承諾したと書いて。
ハルのときと違うのは、何で?東京から離れなくても、いいから?と言うメールを頂いた。
確かに、ハルとの結婚で悩んでいた部分。
仕事を辞めて、親も兄弟も友達もいない、知らない土地へ行かなきゃいけないという不安は、常にあったし、ここでも書いてきていた。
でも、当たり前だけどそれだけじゃない。
結婚に踏み切れないだけの、不安要素は山ほどあった。
栄との結婚にも、やっぱり不安は色々とあるけれど。
私は、栄と結婚したい、と思った。
不安とか、栄と一緒に乗り越えて行きたい、と思った。
一度失敗している私たちだからこそ。
出来ることがある、そう思っている。
結婚しようと言われたのは、11月20日の日曜日。
久しぶりのデート中、品川の水族館で。
正確には。
「俺だったら、りりかを幸せに出来る自信があるから。一生、そばで見ていてください」
私も、栄と一緒にいたいと思っていたから。
すんなり「お願いします」と言い。
私たちは、バカみたいに照れた。
水槽のトンネルの中で。
そのまま。
子供たちを迎えに私の実家へ行き。
栄から、母に報告をし。
「こんなわがまま娘で良かったら」
とか言われ。
翌日の夜は、栄のご両親に報告をしに行った。
お互いにバツ一だし。
結婚式とかは、しなくてよいんじゃない?と言う私に。
「結婚式したこと無いりりかに、最初で最後のウェディングドレスを着せたい」
と、栄が言い。
身内だけで、小さく式だけしよう、と言う話になった。
今は。
毎日仕事が終わったら、うちへ帰ってきて。
夕飯を食べて。
栄はライラとお風呂に入り。
私はその間に洗濯物を畳むのが日課だ。
とは言え。
店長になった今。
私の方が、帰りが遅くて朝が早い、なんてこともざらで。
そう言う日は、栄が子供たちと夕飯を食べに行ってくれるか。
栄特製の喫茶店風ピラフを作ってくれてたりする。
ちゃんと子供たちを寝かしてくれて。
私がどんなに遅くなっても、待っていてくれて。
寝るまでの少しの間。
二人で色々な話をするのが、楽しい。
過去の話をするときもあれば。
未来の話をするときもある。
お互いに、仕事の愚痴を言い合う日は毎日だし。
どうでもいいくだらない話、例えば昔のアニメの話だったり、ファミコンの話だったり、もする。
私はいつも、栄の肩に頭を乗せて。
眠くなるまで、栄の声を聞いている。
栄の声が、大好きで。
話し方が、本当に好きで。
栄の言葉が、栄の肩を伝って、私の耳に届くとき。
私は、その瞬間、凄く幸せな感覚になる。
栄と、東京タワーに行った。
何度目かの、東京タワー。
私は、色々なことで、悩んでいる時期だったと思う。
だから、簡単に「栄と会わない誓い」を破った。
たくさん、話を聞いてもらって。
私は、凄く楽になれた。
ハルと決定的に違うのは。
栄は、私の話に対して、自分の感情を一緒に入れて、意見しないところ。
ハルは、私が仕事の事で悩んでいれば「俺のほうが頑張っている」「そんな仕事早く辞めればいい。早く結婚しちゃえばいい」なんて、言う。
私は、聞いて欲しかっただけ。
「そうか。それで?りりかは、どうしたい?」
って、言って欲しかっただけ。
そして、私が出した結論が、間違っていれば指摘をして。
間違っていなければ、肯定して欲しかっただけ。
それから。
栄と、何度も会うようになった。
また。
毎日、会うようになった。
「やっぱり、俺らは一緒にいなきゃだめだよ」
と、栄が言って。
私も頷いた。
何日間か。
幸せな日々が続き。
でも。
いきなり崩れかけた。
栄が、事故を起こし。
相手の方が亡くなってしまったから。
詳しくは書けないけど。
栄には落ち度は無く。
一日だけで、釈放されたけど。
それでも一度は「現行犯逮捕」をされた。
私は、あの日のことを、今でも鮮明に覚えていて。
それは、たまに、あの日のことがそのまま再現された夢を見てるから。
そう言うのを、フラッシュバックと言う、とお医者さんに言われた。
でもそれは悪いことじゃなく。
それを受け止める力があるから、夢に出て来るんだよ、と。
受け止める力が無かったら、人間は本能的に嫌なことは、忘れるんだ、と。
栄は一日で帰ってきたけど。
それから毎日が、大変だった。
遺族の方に謝罪に行ったり。
保険屋さんとの話し合いや。
警察にも、何度も行かなきゃならなかった。
私は、店長になる間際の時期で。
仕事を休めるなんてわけにも行かず。
ただただ、メールで励まして、帰ってきたら抱きしめるしか、無かった。
そんな時期だったから。
子供たちとも突然会うことになってしまったし。
私の母親や妹や弟にも、突然会う事になった。
私も、栄のご両親に警察で会ったりした。
それでも、周りはすんなり受け入れてくれて。
栄の人柄もあったんだろうけど。
気付いたら、家族のようになっていた。
私たちは5人で、生活するのが、当たり前になっていた。
ライラと同じくらいの息子がいる栄は。
ライラをものすごく可愛がり。
上のお姉ちゃんたちとは、友達感覚で。
とにかく。
事故から、少しずつ。
私たちは、進んだ。
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