夢のまた夢

2009年12月10日(木) ちゅうぶらり

宙に伸ばした
鉛のような腕は
何を掴むわけでもなく
ただ戸惑い、漂い

空に伸ばした
綿毛のような夢は
彼を救うわけでもなく
ただ流され、運ばれ


羽根ならほらそこに
根元からぽっきり折れているけど
足ならまだここに
でも無駄とはっきり知っているから



2009年12月07日(月) 飽和した砂糖水

彼は嘆き
彼女は笑う

それは渋い葡萄酒
それは甘いアールグレイ

口つけたグラスに継ぎ足される砂
飲み干したカップに 注がれる蜜

彼が見たのは、銀幕の向こう側
すなわち繰り返す悪夢
すれ違うのは必然

彼女が見たのは、金縁の継ぎガラス
すなわち溢れ出す淫夢
想い通ったのは偶然


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風の使い [MAIL]

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