今日は、浦臼のワインフェスティバルに行く。 遠くから遊びに来ている姉も同行。 昨年の日記を開いて見ると、やはり同じ日に浦臼のそのお祭りに行っている。
知己の方々と現地で集合。 バーベキューをやりながら、地元の葡萄で作られたワインを飲む。 とうもろこしも皮付きのまま、ころころと網の上で転がして焼いたりと楽しい。
さてその後、姉がかねがね行きたいと言っていた留萌に向かった。 留萌にはそれぞれ思い出がたくさん。
記憶のかけらを少しずつ呼び戻して、一箇所ずつ廻る。
留萌駅。 姉の通っていた中学校。 大好きなパイを買った千成屋という菓子店。 夏休みの宿題の絵を書いたり、釣りをした大きな港。 街なかの沿岸バスのバス停。 岩場で、小蟹とりをした黄金岬。
黄金岬はそれこそ何十年ぶりで訪ねたが、 景観がこんなに素晴らしいとは思っていなかった。 ちょうどもうすぐ夕日の落ちる前で、輝く海の荒い波が岩場に打ち付ける様子が美しい。 歓声をあげて岩場を歩く私たちの横に、 強い風にあおられて、羽ばたいたまま空中に静止しているかのようなウミネコ。
帰りは、日本海オロロンラインを通って帰札。 増毛、浜益、厚田、石狩。
日帰りの割りに少し遠い旅だったが、記憶の片隅に置き去りにされていた、 他の人には何のことはない、海辺の町でのほんのたわいのない思い出を辿る旅だった。
2003年08月29日(金) |
ネット検索に思う。。 |
数ヶ月前から、この日記サイトであるエンピツのMyReferer(来訪者がどんなリンクを辿って来たのかだけを知る機能。)を毎日見るようにしている。
やはり、ホームページのトップからのアクセスが一番多いのだが、 なんと言っても興味深いのは、何のキーワードを検索して、ここを開いたのか?である。
ちなみに今日は、今週の日記で触れていた「嚥下〜えんか」の検索でアクセスされているのが一件あった。
他に、同じキーワードでの検索回数アクセスが多かったものがあり、 なるほど、一般的な辞典などにはあまり出ていないようなキーワードが多い。
その検索結果からいらしている方のことを思うと、何か文責というか、 大袈裟なようだが、書き残す者の責任をちと感じる。
一度、調べ物の折、 あるオルタナティヴロックのアーチストの名前で検索をかけたら、 自分自身がとあるところに書いた文が出てきてしまい、 なんだか、とてもがっかりした(笑)ことがある。
それ以上の事が知りたいのに、自分が書いた文では、それ以上どんなことをしても出てこない。
さて通常、ネット検索は本当に便利なのだが、検索結果を見てみると、 検索機能自体は優秀だが、ヒットしづらい弱いジャンルがあることもわかってきた。
結局、ネットでは、言葉を打ち込む人がいなければ、その言葉は存在しない。
ネット人口もどんどんと増え続け、ネットの世界もより充実し、巨大化しつつあるように思っていたのだが、膨らまし粉をたくさん入れたケーキのように、ただ巨大化しただけでは、充分に隙間は存在する。
だがそんな隙間にも、「そうそう。それそれ」という少数派の部分もあったりで、 そこがネット生活の楽しいところではないかと、最近富みに思っている。
ここ数週間ほど、帰宅時の深夜、自宅のやや南方向の暗い空に、 山の中の一軒家にともる裸電球のような黄色い光りがぽつん。
前にも、自宅上空に何回か「もしかしてUFO?」というのはお目にかかっていた(ジグザク航行する謎の小さな光りや、いきなりすぅーっと北の空に移動する光り)ので、今度のは何物?(笑)とは思っていた。
それがどうも今話題の火星大接近だと、本格的に気付いたのは先週。
火星大接近はニュースでやっていたが、 まさかその裸電球(笑)だとは思っていなかった。
それは毎日見ているので、いきなり地球に近寄ってきたように見えた訳でもないし、 大接近と言う割りに、肉眼では、ちょっとだけ大きめの黄色い星。
ニュースの映像を見た時、あぁあれだ、とその時、初めて認識した程度なのである。
何万倍の天体望遠鏡でもあれば、かなりリアルに楽しめそうだが、 そんな立派な機械も何もない一般人には、いくら大接近の火星であっても、 やっぱり田舎の一軒家の裸電球くらいにしか見えないのである。
2003年08月26日(火) |
携帯で漢字の調べ物。。 |
仕事の合間に、何の気はなしに、携帯のウェブコンテンツを見ていたら、 以前より、辞書機能コンテンツが充実してきている。 国語、英和、和英に加え、英英辞典もあるし、 家庭の医学系やらと全7種類の辞書機能。
辞書機能搭載の新機種を検討していたのだが、 「これで充分かも。。」と思い、 一ヶ月100円なりの有料登録をしてみた。
あるところで、先日ちと話題にあがった言葉に「嚥下」がある。 私は「えんか」と言ったが、 「それはえんげって言うんです!」と主張した人がいて、 以前に何かで調べた記憶があった私は少しだけ「?」であったが、 その人をあまりエキサイトさせたくなかったので、その場は黙っていた。
携帯だと、まず「えんげ」では、「嚥下」には変換されない。
登録した辞書機能で、ひらがなで「えんか」を入れ、漢字がヒット。 調べてみたら、「えんげ」とも読むとある。 ちなみに今、PCで「えんげ」を変換してみると「嚥下」にちゃんと変換される。
「えんげ」は、まんざら嘘でもなかったのだと思うと、 その時、あまり突っ込み(笑)を入れなくて良かったなぁと思ったものである。
さて帰宅して、結局いろんな辞書で「嚥下」を調べてしまった。(笑)
「えんか」でしか出ていない辞書、 「えんげ」もあるにはあるが、意は「=えんか」とだけ記載されている辞書、 小学生用になると「えんか」でさえ出ていない。 上の娘のおにゅうな電子辞書には、 医学用語辞典も入っているので調べてみたいと思ったが、 如何せん、もう寝ているのでそれは諦めた。
ただ単に「飲み込む」というだけの意の二字熟語で、色々と楽しませてもらった。
2003年08月25日(月) |
雨降りとコスメの話。。 |
先日、アイクリームを買った時に、 ディオールで貰ったお試し用の化粧水と美容液が、 肌にとてもよく合うので、買いに行って来た。
実は、リニュー前のその化粧水と美容液も数年前まで使っていたのだが、 様変わりしてラインナップも前とは少しだけ違ってきたので、 しばらく様子を見て、ずっと買っていなかった。
様々な良い効果の成分が現われる度に、コスメも進化して、 用途別にラインナップも変わっていくのだろうと思う。
さて、私の肌はここのところ、湿度の高い気候に少しやられている模様。 滅多にないことなのだが、 顔や手の肌に針の穴ほどにちかちかっと痒みが走ったりする。 どこかで洗剤や、クリーナーを使っていても、すぐに反応して、ちかちかっ。 まるで、さながら「肌の光化学反応」(笑)のようである。 それで先週は、なんだかいいらしいと噂の薬用化粧水のOPALというのも仕入れてきた。
今日も雨模様で、大気の悪い成分をたっぷりと吸った雨さん(笑)がざぁーと降った。 それでまた、ちかちかっなのである。
はぁ、ここ数日で仕入れたコスメクン達の効果をなんとか期待したい。。
2003年08月24日(日) |
マット・デイモンかっこ良し!。。 |
今日は、知己の方のお誕生日だったので、夕食はみんなで焼肉パーティ。 久々に食べるレバ刺しやら豚足が美味しくて、 後で考えてみたら、私はあまり焼いたお肉の方を食べていなかった。 だが大満足。
夜になってから映画が見たくなったので、DVDをレンタル。 「キャッチ・ミー・イフ・ユーキャン」と「ボーン・アイデンティティ」の二本立て。 「キャッチ〜」は軽く楽しめた。 宣伝予告を見た時のイメージよりも、 意外と丹念に作りこまれていて、予想以上に面白かった。
さて「ボーン・アイデンティティ」。 ずっと借りられなかったので、やっと見ることが出来た。 謎の記憶喪失の男をめぐる緊張感のあるストーリーとアクション。 ほとんどヨーロッパロケで構成されていて、カメラワークもかなり格好いい。 前回見たマット・デイモン主演の映画が、 ポーカーをめぐる頭脳戦の静かなストーリーだったので、 なおさら、アクティブな映画に感じられる。
それにしても、マット・デイモンがこんなにかっこいい俳優だったとは。。 というより、俳優として熟成してしてきたのだろうか。。
仕事帰りに、家のワインがきれている事に気付き、コンビニでチリワインを一本買う。
TVのチャリティイベント用の募金ボックスが、 レジの脇に置いてあったので、細かなお釣をちゃりんと入れてきた。 ほんの数円である。
帰宅して、PCに向かった時にふと思った。 一人一円募金するとして、さて。。。いくら??
はてさて、学校などから遠ざかると、 自分の国の現在の人口でさえ認識が曖昧である。 それで、色々と検索してみたら、総務省の統計局のHPが出てきた。 今年8月1日付けの推計人口が約1億2761万人とある。 よって一人一円募金すると、約1億2761万円。 思っていたより、意外と少ない。
それで、世界一の人口を誇る中国はどうなのだろうと思い、 調べてみたら、予想以上のすごい数。 もし一人一円募金(中国は元だが)するとしたら、 なんと約12億6583万円になる人口である。
以前にクイズか何かで、ネット人口も中国が世界一位というのを聞いて驚いたが、 日本とは総人口の桁が一つ違うので、まぁそれは当たり前かなぁという気もする。
それにしても、募金ネタから飛躍して、人口の調べ物をした結果、 改めて日本は小さな国であるという認識をさせられてしまった。
一人十円、全員募金をすれば、確かに12億円にはなるのだが。。
昨日、丸善にて行われている藤田嗣治展に行って来た。
エッチングなどの版画類が展示されていたが、随分と猫の題材が多い。 クレオパトラという名前の鼻を高々とした猫や、裸体の女性の脇に猫。 オペラ座を望んだバルコニーで、鳩と共に向かい風に胸を張っている猫。
展示コーナーの入り口に、ちょうど「猫の本」という画文集が置いてあったので、購入。
今日、その本を読んでいたら、藤田嗣治といえば、「猫」なのだそうだ。 そういえば、以前、何かの雑誌で、読んだような気もする。 猫を抱いた嗣治の写真も何枚か。 白いしなやかな日本猫やパリの猫。
ジャン・コクトーと一緒の写真では、 嗣治は王冠をかぶったゴージャスな猫を抱いている。
自画像では着物姿の嗣治の懐から、猫が顔を覗かせているのもある。 肌寒い冬のアトリエでの出来事だったのだろうか。
さて、私は現在、猫好きであるが、小さい頃、家の猫はあまり好きではなかった。 愛嬌のある家の犬の方が好きだった。 可愛がろうと思っても、寄れば寄る程、猫は逃げる。 猫は、自分のペースを乱すような動物や子供は嫌いなのだから仕方ない。
だが、こうして猫好きになってみると、 その嗣治の懐に入っている幸せそうな猫の気持ちや、 猫が過ごし易いように、それとなく静かに絵を書く嗣治の気持ちもなんとなくわかる。
犬は忠実なペットだが、猫自身は、多分、人間に飼われているとは思っていない。 人間のことは、自分と同等(またはそれ以下)の共同生活者だと思っている節が多い。
結構、猫は我儘で贅沢なペット(と、本人は思っていない)だが、そこがまた良いので困ったものである。
2003年08月19日(火) |
バナナパンケーキとシャングリラ・アイスティー。。 |
果物籠に残っているバナナが間一髪な状態(笑)なので、 つぶしてホットケーキミックスに混ぜ、牛乳でのばし、パンケーキ風に焼いた。
バナナブレッドはこの間作って大成功したのだが、 今日はちと時間がなかったので、パンケーキ。
3枚重ねて、間にバターをはさみ、 8等分に切り分けフルーツの絵皿にのせ、 メイプルシロップをたらり。
少しだけ蒸し暑いので、フォーションのシャグリラでアイスティー。 アールグレイよりは軽めのベルガモットと柑橘類の香り。 バナナパンケーキにはぴたり。
先日作った薔薇のテーブルクロスにそれらをのせてみたら、 アイスティーを入れているグラスのコースターがないので、 グラスが汗をかき、せっかくのクロスが濡れてしまう。 次回ミシンによる製作はコースターだっ!
2003年08月17日(日) |
夏休みの終わりに。。 |
今日は、仁木に墓参。 いい具合に晴天で、気温も高かった。
正午に出発したが、そんなには渋滞していなくて、なんだか寂しいくらい。 学校によっては明日から始まるようなので、 この日曜はもしかして宿題総ざらい日(笑)なのかなとも思う。 決定的なのが、小樽やら余市やらを通ったのに子供の姿があまり見えない。 というより、見た覚えがない。 少子化のせいもあるだろうが、不思議な現象。
墓参の後、親戚から、葡萄、長茄子(巨大!)、 懐かしい匂いのするトマトなどを分けてもらってきた。 取立ての野菜は、なんと言っても匂いがいい。 スーパーで売られている野菜は何故か匂いが薄いような気がする。
さて帰り道の小樽。 入船近辺に昔からある蒲鉾店で、お惣菜の揚げ蒲鉾を買ってみた。 帰宅して味見してみたら、いつも買っている蒲鉾店とはまた違う味付けで美味しい。
夕食を取ったあと、開けていた窓から、涼しい風が入ってきた。 そういえば、今日の道々、すすきが随分と見られた。 ナナカマドまで、少しずつ色づいてきていて、秋の早い到来を予感させた。
最近、どうもキッチンと居間の絨毯がいつも湿っているので、 調べてみたら、洗濯機の排水ジョイントからの水漏れが、 知らない内、長期間(いつからなのかは謎)にわたりあったことがわかり、 何枚か重ねて敷いてあった絨毯が悉くやられていたので、今週全部引き剥がした。
最後の最後にフローリングの床がお目見えしたので何だか新鮮に感じる。
重曹などを使って、汚れを拭き取り、しばらくの間、乾かす事にした。
昭和の時代のフローリングなので、なかなかレトロ感があり、風合いもいい。 その上に敷く予定のカーペットもすでに用意してあるのだが、 敷くのが勿体ない気がする。
絨毯とフローリングだと、物の音の響き方まで違って聴こえる。 冷蔵庫の音や、流しの水の音。 食事の時のナイフとフォークが皿にぶつかる音まで違う。
椅子を動かしたりすると、音がかなり響くので、どうだろうという気はする。
けれどしばらくは、この剥き出しのフローリングの床を楽しみたい。 フローリング用のワックスを買ってみようかなどと楽しい画策をしている。
今日は蒸し暑いせいか、昼になんだか頭痛がひどく、 ベッドから起き上がっては、コントレックスでバッファリンを飲み、 TVをつけ、ぼーぅっとした頭で、戦没者追悼式を眺めていた。
ご遺族の方は、もう高齢の方が多く、 紹介されたあるご遺族は、92歳だそうである。
戦後58年は、一個人にとってそれは長い歳月だと思う。
だがそれが、日本のすべての価値観が生まれ変わってからの年数だと思うと、 いわばスタート地点にたった国にとっては短い年月であり、 国自体が熟するところまで行くつくには、まだまだ遠いのかも知れない。
そんなことを考えている内、少しずつ頭痛も軽減してきたので、 かやくご飯と、切干大根の煮物を作りはじめる。 それと、ちょっとした気まぐれで、お盆ならではの上新粉の積み団子を作る。
夕食を早めに済ませ、今日は私の方の墓参。 明るい内に家族で平岸の霊堂に行く。 一斉にお仏壇が開けられて、所々で、お経の声がする。 様々なお線香の匂い。
お参りをすませると、なんだか頭痛もすっきりしたような気がした。
近所の公園では、昨日から、子供盆踊りをやっている。
夕食の終わる頃から、子供達の叩く和太鼓の音がどんどんどーんとどどんとどーん。 しゃんこ・しゃんこ・しゃんこ・しゃしゃんとしゃん。
毎年、これが聴こえてくると「お盆だ」と思う。 何故、お盆に子供踊りなのかはよくわからないが、 こじつけの理由や、言われよりも、この時期にはこれという感覚のようなもの。 季節感に理由はない。
さて、知己の方が長年勤めた仕事先(25年!)を辞めて大学院へ進学したいそうである。 やりたい分野の勉強や、ある資格も取得したいそうである。
彼は独身でもあり、やりたい事をやってみたいそうで、それも人生だなぁと思う。 お仕事の方は事業所のトップの職につかれていて、勿体ないような気もするが、 「もうこれでいい」と本人が思うのなら、それに関して他人が口を挟む余地は無い。
「ギアチェンジのような感じ」ともおっしゃっていて、 人生、そう幾つもギアチェンジ出来るチャンスというのはなかなかないと思う。 第三者には見えないその為の準備期間というのも、実は存在していたのだろうし、 内蔵助のように、じっくりといい時期を見計らっていたのかも知れない。
「何故?」と問う人も、中にはいるのかも知れないが、人生一度きりなのだから、 やりたいことをやりたいようにやっていく事に、理由はいらない。
とんとん拍子とはなかなか行かなくとも、 順当になんとかうまく目標にたどり着いて欲しい、と心から願っている。
今日は、ネットつながりの方々がいらして、色々とお話をして行くうち、 偶然とはいえ、不思議なつながりがあったりと、面白い発見が出来て嬉しかった。 そんなには重大なことではないのだが、運命やら縁のようなものをちょっと感じる。
さて、昨日購入した江國香織「すいかの匂い」の文庫本を仕事の合間に読んでいる。 この本はフランス在住のpandaさんのおすすめ。 江國さんは、今回初めて読む。
夏に関係する短編がエッセイのように軽快な語り口でとんとんとお話が進むが、 突然、夢と現実が交錯したようなシュールな瞬間が訪れる。 驚愕したり、愕然としたり、恐怖を感じてみたり。。 なんで今まで読んでいなかったのだろうと思う。
江國さんの詳しいプロフィールはよく知らないが、どこか昭和の香りがする文である。
短編に描かれている物語の中の「夏」の風景は、 私の思い出の中の昭和の「夏」と、とても似ている。
それは夏休みに遊びに行った海辺の町や、植物園で見つけた蝉のぬけがら、 泊まりに行った親戚の家で眠れずに天井を眺めてばかりいたあの夏の風景なのである。
今日は、CDショップと本屋さん。
CDは三枚購入。 今週ラジオで特集予定の山中千尋さんの一枚目(二枚目は購入済み)のアルバム、 ピーター・マリック・グループfea.ノラ・ジョーンズ「ニューヨークシティ」、 大リーグプレイヤーのバーニー・ウィリアムスのギターアルバム。
バーニー・ウィリアムスには正直言って驚かされた。 「うまい」のである。 彼は、大リーグ入りする前に、ギタリストになるか、 ベースボールプレイヤーになるか一時期迷ってたこともあったらしい。 それこそ、へぇーな人である。 なんとリズムギターにスピノザは入っているし、なかなかなアルバム。
さて、本はpandaさんおすすめの江国香織「すいかの匂い」と、 昨日、読売の書評で取り上げられていたアナイス・ニン「小鳥たち」。
「小鳥たち」は、女流作家アナイスが、 ある特定の一人の人間のために書いた小説だそうで、 その背景も気になり、何軒か探した。 多額の現金のために書かれた、女性による未発表のエロスな短編集。 その雇い主でもない私などの第三者が読むとなると、 なんだか見てはいけないもの見てしまったという気持ちにさせられる。 どういう内容のオーダーを受けて書いたのだろうとふと思う。 はっきり言ってしまうと、大人にしか読めない内容である。
そんな雇い主と雇われ人の出会いの発端や、 仕事の依頼を受ける裏通りのカフェでの会話は一体どんな会話だったのだろうと、 そちらの方もまるで仏映画の一場面のように想像してしまう。
ただ、何ページかをパラパラとめくって読んでみると、 女性とは言え、やっぱりそこは小説のプロであり、 強烈な印象にうーんと唸ってしまった。
そこは虚構の世界であって現実の世界ではないのに、 言葉の持つ圧倒的な存在感や文章の魔力が本を生物のように息づかせ、 一人歩きするのを誰にも止められないのである。
本屋で、本を棚から引き出して手にした時から、 すでにその本の魔力に引き寄せられているのかも知れない。
今週、新しいミシンが届いたので、試しに何か作ろうと思い、まず生地類を買出し。
テーブルクロス用に淡いピンクの薔薇模様を5m。 ダイニング用椅子にかけてある座布団カバー用にアーバンなベージュの花模様のを3m。
帰宅して、夕食をとった後、製作にとりかかる。
実はジグザクミシンが家に届いたのは、今回が初めてである。 ミシンでボタンホールやかがり縫いが出来るなんて、 学校の家庭科の時間だけであった。
今まではとってもレトロな足踏みミシン。 昭和の時代のあれである。
ある時、骨董品屋さんで、 うちの型よりも新しい型(!)のミシンが店頭に並んでいたことがある。 それくらい古いミシンである。
さて、座布団カバーが、意外なところで時間を取られた。
椅子にくくりつける紐を、共布で作ろうとしたら、 表あわせで縫った後、うまく引っくり返せない。 菜箸に入れていって、最後はくるんと引っくり返そうと思ったら、全然動かない。 生地がピタっと止まってしまう。次の竹箸でやっても同じ。 絹のような生地ならするっと行くのだが、どうもうまく行かない。 それで、おみやげで頂いた小さな熊と鈴のついた耳かきでやってみたら、 やっとうまく引っくり返せた。
意外な伏兵で、出来上がるまでかなり時間を要したが、 テーブルクロスも、そのお座布団カバーも上手く出来て、 今度は何を作ろうかと思っている。
昨日からすすきの祭り。 小路の都通りの提灯にも電気の灯りがぽっと燈され、多少は風情がある。
さて、最近、いろいろとマッサージに凝っているのだが、 自分でも何か家で出来ないかと思い、昨日今日とボディショップでお買い物。
昨日はレモンの香りのマッサージオイルとボディバディ(マッサージ用ミトン)を購入。
その近くにオーデコロンが何種類か置かれていたので、思うところがあって、 色々と匂いを楽しんでいると、今週行ったライヴで、 ピアニストの方が付けていた香りに、とてもよく似た香りの物を見つけ、 どうしようと迷ったが、結局、今日行って買ってきた。
そのライヴに一緒に行った上の娘も「これこれ!この匂い」と言う。
もしかしたら、万に一つ、同じ物かも知れないが、 香水類は、大体原料が限られ、似た傾向のものが多いのでどうだろう。
だが、それをしゅっと一吹きすると、今週のとても良かったライヴの瞬間が甦るのである。
札幌は今日が七夕の日。 だが、うちなど子供達も大きくなってしまうと、七夕飾りもしなくなってしまう。
七夕飾りにたくさんの願いを書いた色とりどりの短冊が、 ひらひらと舞うお家は、今日札幌では何軒あっただろう。
本来、七夕飾りは笹の葉のお飾りなのだろうが、家では昔から柳を使う。 もしかしたら、これは北海道だけだろうか。
さて、短冊の他に、網のように切れ目を入れた大きな色紙や金銀紙。 さながらクリスマスツリーの日本版のようにたっぷりとお飾りをして、 その周りで線香花火をちりちりとやる。
この時期、台風などが多い時期でもあり、 子供の頃の七夕は雨の日が多かったように、何故か憶えている。
おろしたばかりの新しい浴衣が、 花火の火花が飛んで小さな穴が開いたり、 途中から降ってきた雨で泥がぴちゃっと撥ねて、 結局、浴衣は脱がされて洗濯かごに積まれた七夕の風景がよみがえるのである。
2003年08月06日(水) |
山中千尋トリオライヴin札幌。。 |
今日は、ライブハウスくう(札幌)にて、 待望の山中千尋さんのトリオライヴを見てきた。 私が見たのは1回目(入れ替え制)。
前売りチケットの整理番号順の入場で、ピアノの目の前の席に座れた。 距離にして1mほど。幸運。
山中さんは、曲間に客席の方を見てそれとないMCを入れるのだが、 とても近い為、その度に目が合い親近感が湧く。
演奏曲は、ビバリー、イパネマ、バラード・フォー・ゼア・フットステップ〜スリービューズ・オブ・シークレットなどなど。
どの曲もパーフェクトで、エモーショナル。 聴けば聴くほど楽しい。 一晩中ずっと聴ければなぁ、と思う。
札幌は昨日から蒸し暑く、空調もあまり効いていないので、 山中さんは「暑いですね〜」とお話しながらも、 汗をたくさんかきながら、誠実に、ひたむきでパワフルな演奏を続ける。
「TAXI」は大好きな曲でCDやDVDでも何度となく聴いていてるが、 今日のライヴでは、あのピアノから始まる導入部分から、すでにやられる(笑)。
アンコールは、「Yagibushi」。 昨年、CDショップの新譜試聴コーナーで出会い、 こんなに早く、それもこんなに近くで、 素晴らしい「Yagibushi」を聴く事が出来るとは思わなかった。 彼女の音楽を聴くには、ニューヨークに行かなければ聴けないと思っていたから。
色んな意味で幸運なひと時であった。
2003年08月04日(月) |
ソムリエ・ナイフとロス・バスコスと羽虫。。 |
今日は久し振りに暑かった。
日中は28℃位まで上がってたらしく、暑がりではない私でも汗が出た。 やっと夏到来と、TVニュースや天気予報でも言っていた。 本州も今年は梅雨が長かったようで、 晴れ上がった空に大喜びしている子供達の映像も流れていた。
さて今日は、家のソムリエナイフが行方不明になっているので、 ワインショップのエノテカで「一番安いのを下さい」(笑)と言って買い求めた。
ちなみに前のは、あるイタリアワインのおまけ。 ケースはついていないが、ちゃーんとしたソムリエナイフ。 おまけの割りに、力を全然入れなくても、簡単にコルクが抜ける、 なかなかの優れものであったので、行方がわからずとても残念。 それにしてもないと困るので、思い切って買った。
今日購入したのは、Pulltexというメーカーのものらしい。 ソムリエナイフというよりは、便利なナイフ(笑)みたいなデザイン。 だって箱に「コルク・スクリュー」とそのままなネーミング。 試しに、先ほど、チリのロス・バスコスを開けてみた。
固定する方のガリが蝶つがいのように二段階になっており、 (したがって違う箇所で二度固定する)、初めてなのでやり方をちょっと迷う。 けれど、最後に抜く時はすんなりで、気持ちよくコルクをはずす事が出来た。
冷蔵庫にあったバルテルミ・ミモレット24ヶ月と、 コンテを薄くスライスしたのをつまみながら、ロス・バスコスを舐めると、 涼しい時は軽めに感じるのに、こんな真夏の夜に開けると、濃厚で香りも高い。
ワインをグラスに注いでいると、何処から嗅ぎつけてきたのか、 何ミリほどの小さな羽虫も飛んできて、周りで様子を窺っている。 彼らは普段、フルーツの周りによく飛んでくる羽虫で、 白桃やメロン、それに熟した葡萄には目がない。
手で追い払いながら、ワインを飲むが、それにしても目ざとい虫。 葡萄では酔わないのだろうが、彼らはワインでは酔うのだろうか?
今夜はこうして日記をつけていても、しとしとと雨音がする。
たまに雨音を聴くのも良い。 テレビの音も消してみた。
近い雨音だと、換気扇のフードにぴちぴちと雨の当たる音。 屋根から窓のひさしに、ぴちゃんぴちゃんと撥ねる音。 家の周りの木々の葉から雨垂れが落ちる音。
遠くではホワイトノイズのようにざあぁぁーと、威勢良く降っている。
今年の夏は冷夏と言われる割りには、雨も少なく、 たまにはこうして降ってくれると、雨音も結構楽しめたりするものである。
本州の方では梅雨明けだそうで、その梅雨が降り足りなくて、 こちらに北上してきたのかなどと云ういらない想像は、野暮だろうか。
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