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2006年01月01日(日) 年越し「楽天」祭り

皆様、あけましておめでとうございます。
ことよろ。

久々に2ちゃんねるで、大規模な祭りが起きている。

年越し「楽天」祭り。

僕も大晦日の夕方にこの祭りに気づいた。

どういう祭りかというと、あるURLをクリックしていけば、楽天のポイントが2千円以上、もらえてしまう、というもの。
早速、僕もクリック。
ポイントゲット。
ついでにANAのEdyカードもゲット。
僕は、とりあえず確実にもらえるポイントを頂いて、様子見に入った。

おもしろいのは、そこから。

複数のアカウントをどんどんと作成し、新たに作ったアカウントにガンガンとポイントを貯め始める人が出てきたのである。
ひとつのアカウントで2千円以上をもらえるのであれば、新しくアカウントを作って、もらえるだけのポイントをもらってしまえ、と。

最初は、家族全員分のアカウント、だったものが、猫のアカウントになり、妹12人のアカウントになった。
登録名は、古畑任一郎、古畑任二郎、古畑任三郎、古畑任四郎、古畑任五郎、古畑任六郎、古畑任七郎、古畑任八郎、古畑任九郎、古畑任十郎、古畑任十一郎、古畑任十二郎・・・。
住所は○○様方。
100アカウントを取った、という人たちまで現れ始めた。
年を越す頃になると、自動登録のためのスクリプトまで登場。

もらったポイントでどんどん買い物。
楽天サイトの単価の安い商品はどんどんと品切れに・・・。

ダウンロード販売のコンテンツだったら、楽天が気づく前に取引が完了する、ということで、コンテンツもどんどん落とす。

僕は安全圏で観察。

楽天は、規約上、複数アカウントの登録を禁止していない。
M&Aで成長してきた会社なので、複数のアカウントを統合しきれていない。
僕も、楽天のIDとinfoseekのIDを持っている。
それを逆手にとって、どんどんとアカウントが生成されていき、ガンガンと買い物がなされていく。
複数アカウントのポイントの合算はできないのだけれど、複数アカウントを作ることは禁止していないし、現実問題として避けられない構造。

そうこうしているうちに、1,000アカウント取ったあああああ!みたいなおバカがどんど出てくる。
人力では、フリーのメールアカウントを取ったり、楽天に登録していられないので、スクリプト。
買い物も欲しい物がないので、金券。

これは、マズいだろう、と思いつつ張りついていたのだけれど、いつまで経っても楽天からの反応はなし。
これを書いている時点でも何らの対策も発表もない。
楽天がこれほど大規模の祭りに気づかないはずはないのに。

楽天のポイントは、少なく見積もっても既に数億円以上が配布されているはず(逆に言えばこれだけ「一部で」大騒ぎになっても数億円か・・・)。
楽天祭りがはじまって、まる一日が経つのに楽天の反応がない。
あいかわらずアカウントは登録できるし、ポイントはもらえる。
正月休みとはいえ、どうなっているんだろう?

もう収拾がつかないところまで来ているはずだ。
ここまで楽天の反応がないとこれは「ミキティーからのお年玉か?」と考え始めざるを得ない。

かつて同じように、アマゾン祭りやら丸紅祭り、トイザらス祭りが起きたのだけれど、今回は少々異なる。
アマゾンや丸紅、トイザらスは、問題が自社で完結していた。
楽天の場合、「お年玉ポイント」による買い物注文には、楽天に出店している多数のショップがからんでくる。
後で楽天が、複数アカウントによるポイントは不法であり、ポイントは無効だ、と主張しても、既に第三者のショップに注文は飛んでいる。
ショップによっては、既に商品を発送済み。
商取引は完了している。
第三者のショップがからんでくるので、キャンセル処理は難しい。

楽天の規約では、楽天がポイントの利用方法が不適当だとと判断した場合に、あとづけで利用者に支払いを求めることができる、的なことも書いてあるのだけれど、現実には難しいだろう。
既にポイント利用による取引が行われた後で、ポイントは利用できません、現金を払ってください、というのは、難しい。
URLをクリックしたらポイントが貯まりました、そのポイントで買い物をしました、そして数日間音沙汰なく放置した後で「現金を支払え」、では、ワンクリック詐欺と同じ。
楽天は、やるかもしれないけれど、仮にやったとしたら、ネットから総攻撃を食らうだろう。
楽天が「自分たちの都合で」ポイントの利用方法が不適当と判断した場合には利用者に負担を求めることができる、というのは明らかにおかしい。
どういった場合が不適当かの根拠が示されていない。
規約上は、「自分たちの都合で」楽天があとづけで何でもできることになっているのだけれど、通らないだろう。
逆に今回の祭りはあまりにも規模が大きいので、極端な複数アカウントは、「常識を鑑みて」何とかなるのかもしれないけれど。

でも、こんな規約が通るのであれば、ECサイトは何をやっても許される、ということになる。
僕もいくつかのECサイトの規約を書いたことがあるけれど、同様のサイト側に圧倒的に有利な規約の草稿を書いたら、速攻で弁護士さんから「やりぎです」と、書き直しを命じられ、書き直した。

1月4日の仕事始め、株式市場が開くと、楽天はどうなるのだろう?
楽天の沈黙が気味悪い。
ただじゃすまないはずなのに。

僕は、しょーもないことで年を越してしまったのだけれど、これはこれでおもしろい祭りだ。

ネットって怖いね。
楽天の無反応ぶりはもっと怖いけど。




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