斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2005年08月02日(火) |
「郵政民営化法案」反対! |
僕は「郵政民営化法案」に反対である。
あれれれ?
資本主義者じゃなかったの? 小さな政府どころか政府そのものをなくせ、とか言ってたんじゃないの?
ちょっと待った。
僕は「郵政民営化法案」に反対なのである。 郵政民営化に反対しているのではない。 郵政公社を民営化するのは当ったり前だ。 郵政公社の民営化に反対している国会議員はアホだ。 くたばれ。 お前らは末代まで呪われて、お年玉年賀ハガキで、切手セット以外は当たらないだろう。
僕が「郵政民営化法案」に反対するのは、こんなもん民営化でも何でもない、と思うからだ。 資本主義者の僕にとって「郵政民営化法案」は、ただの骨抜き法案にしか見えない。 どこが民営化なのか?
「郵政民営化法案」が可決されたとしよう。 2007年に「一応」、郵政公社は民営化される。 株主は誰か? 日本国政府である。 政府が100パーセントの株式を持った民営企業??? 10年間かけて、徐々に民間に株式を公開し、2017年までに「完全民営化」する、という。 10年??? 2017年???
郵政公社は4つの事業に分社化される。 「窓口ネットワーク会社」、「郵便事業会社」、「郵便貯金銀行」、「郵便保険(簡易保険)」の4社である。 このうち完全に民営化されるのは、「郵便貯金銀行」、「郵便保険(簡易保険)」のみ。 「窓口ネットワーク会社」、「郵便事業会社」は民営化されない。
僕は、これらの4つの事業が分社化されるのは当然で、かつ完全に民営化されるべきである、と思う。 10年かけて完全民営化する、というスピード感。 2017年なんて、日本が世界地図に載っているかどうかもわからんぞ。 そのうえ、「窓口ネットワーク会社」、「郵便事業会社」は民間企業にはならないのである。
どこが民営化? と、疑問を感じざるを得ない。
オクノ総研の主張 ①2010年までに完全民営化せよ! ②「窓口ネットワーク会社」、「郵便事業会社」、「郵便貯金銀行」、「郵便保険(簡易保険)」の郵政4事業の全てを民営化せよ!
①2010年までに完全民営化せよ! 2007年の民営化はシステム、法制度の対応の面から無理がある。 郵便貯金のカードを見よ、支店番号がない。 すなわち郵貯には支店という概念がない。 公社なので税金を払った事もない。 民間銀行とは根本的にシステムの構造が違うのである。 民間銀行の合併よりも難しい。 そもそも民間銀行と同じ業務を行うしくみも概念もシステムもない。 2007年には間に合わないので暫定的な特別法で対応せざるを得ないだろう。 暫定的な特別法で対応するのは無駄。 2010年まで待ってやる。 そのかわり2010年までに「完全民営化」すべき。
②「窓口ネットワーク会社」、「郵便事業会社」、「郵便貯金銀行」、「郵便保険(簡易保険)」の郵政4事業の全てを民営化せよ! 「窓口ネットワーク会社」、「郵便事業会社」を含めた郵政4事業の全てを民営化せよ。 「窓口ネットワーク会社」を残すのは単に特定郵便局の票田確保のための妥協にしか見えない。 郵便事業会社を残す意味は全くわからない。 「信書」とか何とかワケがわからん。 僕はバイク便で重要書類を運んでもらっているし、海外に書類を送付する際は、Fedexを使っているぞ。
ユニバーサルサービスの確保って何?民間企業はユニバーサルサービスを提供できない、とでも言うのか? 電力会社は民間企業だけど、日本全国に電気を供給しているぞ。 ネットワークがモノを言う企業にとっては、コスト割れであっても、全国どこでも使える、ということが価値になるのだ。 携帯電話会社を見よ、どこでも繋がるぞ。 携帯電話は全国どこでも繋がるから価値がある。 宅配便だって、全国をカバーしている。 民間企業だからといって、採算割れの地域にはサービスが提供されない、ということはない。 ユニバーサルサービスが提供されている事は、民間企業にとっても競争における絶対条件なのだ。
と、いうことで僕は「郵政民営化法案」に反対である。 僕にとって骨抜きのクソ法案にしか見えない「郵政民営化法案」にすら、違う意味で反対している議員はアホ、としか言いようがない。 僕にとっては、現状の「郵政民営化法案」に反対する国会議員が半数も存在する事、そのものが信じられない。
だから僕は民主主義を否定する。 バカな国民の代表である大バカな国会議員。 愚衆政治。
こんな骨抜きの「郵政民営化法案」すら成立するかどうかわからない国。 情けない国だ。 この国は資本主義国ではなく、社会主義国だ。 日本が「資本主義の皮を被った社会主義」、と言われる縮図が郵政民営化論議。
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