2007年10月04日(木) |
「好きなこと」だから |
昨日の夕方6時。 NHKの、京都のローカルニュースに松井今朝子さんがゲストで出演していた。 今年、直木賞を受賞されてから、初めての帰郷だという。
松井さんは祇園育ちである。 そんな育ちが時代小説を書く上でなにか影響があったか、という問いに、風情の描写がとてもリアルだ、といわれたことがあると答えておられた。
祇園というのは京都の中でも独特の場所で、「近代以前」を色濃く残している場所だ。だから松井さんが、たとえ「江戸もの」を書かれていたのだとしても、リズムや時間の流れなどに、ご自身の生育環境で培われたものが自然に反映されるのではないだろうか。
ところで、 松井さんはご自分のブログを精力的に更新される方である。
そのことにアナウンサーが触れ、 「これこれこういう記事に、こういうコメントが書かれてましたよね」 「そうそう」 というような、ネットに向き合っているものならではの会話が弾んでいた。
旅行記などを画像付きで連続してアップしたときなどは、 「プロの作家の紀行文をただで読める。なんだか嬉しいけれど、いいんでしょうか…」 と、いうような書き込みもあったとか。
これに対して松井さんは、とにかく何の制約も無いし、締め切りも無い世界だからこそ自由に書ける。それがいい、と。
結局、書くことが好きなんでしょうね、とおっしゃっていた。
仕事の原稿書きで遅くなっても、たとえ夜中の2時、3時になってもブログの更新をしなくちゃ、と思ってパソコンの前に坐るのだそうです。
ぼくなんか、身体と相談したり、睡眠時間の配分や犬猫のことを優先してしまうから、どうしても向かわない日ができてきている。
見習いたい、というよりも、ぼくはほんとうに「書くこと」が好きなんだろうか、と考えてしまった。
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