散歩主義

2006年06月08日(木) 梅雨入りに野良猫を想う

近畿以西が梅雨入り。
お昼頃から雨が降り出し、夜の今も降り続いている。

夜、小屋根の上に乗って野良猫のサクが下を覗き込んでいた。
野良猫はサクとノゾの兄弟の二匹だけになった。
あと十匹近くは隣の猫フリークのおばさんが家の中で面倒を見ている。
幸せな猫たち。

猫は外を自由に歩かせるべきだという意見がある。
もう二十年近く昔、当然飼い猫でも外を自由に歩かせるものだと思い、そのとおりにして猫と一緒に暮らしていた。
その結果、猫はいろんなところに迷い込んだり、トラブルで泣きわめくことを繰り返した末にあっけなく死んでしまった。交通事故だった。

今はどうか。
ぼくは猫は家の中で飼うものだと考えている。危険は昔より増えている。車、毒、病気、人…。
狭い部屋の中で猫が可哀相だという人がいるけれど、外のトラブルを考えるとどちらが可哀相なのかわからない。
動物の自然の姿、というけれど猫と犬は遙かな昔から人間と共生することで生きのびてきた。むしろ人ともにいることが自然なのだと思う。
そうでなければ山猫やワイルドキャットだ。そういう猫はイリオモテヤマネコ以外に日本にはいない。

最近の獣医さんやブリーダーの意見のほとんどは「猫は室内飼い」である。
猫は室内に慣れる。一番時間のかかる野良猫で半年くらいだという。
暴れてどうしようもない猫もいるにはいるけれど。

ぼくは今まで何十匹という野良猫を保護し、4匹は育て、あるものは死を看取った。死産も何度も見たし、幼猫の手当てもし、自分の手の中での死も経験した。交通事故も何度も処理した。埋葬もし、保健所にも何度も行った。
そんなことを十年以上やっていると、猫を外に出すということがとてつもなく罪作りなことに思えて仕方がない。

飼い始めた頃は自分自身、まったく逆のことをしていたのだけれど、経験はぼくを変えてしまった。
野良猫がどれほど悲惨な目に遭っているのか。避妊も去勢も一顧だにしない人たちに知ってもらいたい。まして猫を棄てるなど…。

隣の猫フリークのおばさんは眼から膿を流して歩いていた黒い野良猫を見て半狂乱になった。
そして延べ数にすると相当な数になるこの界隈の野良猫対策をぼくに変わって引き受けてくれた。

サクとノゾももうすぐ保護される。そうなるとぼくたち二人の念願、野良猫ゼロが達成される。


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