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2003年05月26日(月) |
にわかに注目ハクビシン |
SARSと似たウィスルを保有するとかで 急にその名前が取り上げられるようになりましたね。 でも、日本ではなかなか馴染みのない動物で、 見たことない人も多いのでは?
この文章の展開から想像できると思いますが、 実は私、野生のハクビシンを見たことがあるんです。 動物園でじゃなくて、野生のハクビシンを。 あ、わざわざ中国へ見に行ったわけではないですよ。 (笑)
その見た場所が笑ってしまいます。 なんと私の実家の裏庭なんです。 いや、ホント。
それは今から7、8年近く前の盆に、 実家へ帰った時のこと。 裏庭に面した部屋で寝ていると、 なにやら窓の外でゴソゴソと音が聞こえてきて、 私はぼんやりと目を覚ましました。
裏庭の、私が寝てた部屋の正面には、 可燃物を処理するために、父がドラム缶で作った 焼却炉が置いてありました。 都会でゴミを燃やそうものなら、 「ダイオキシンが〜!」と一瞬で ご近所様の避難の雨アラレでしょうが、そこは田舎。 さすがに最近はビニール等は燃やさなくなったけど、 今でも燃えそうなものは自宅で処理しているみたい。
どうやらそのゴソゴソという音は、 その焼却炉をさばくっているような感じなのです。 どこかの犬が迷い込んできたのか? と窓を少しだけ開けて外を覗いていると、 確かに体長50〜60cmくらいの 茶色のような黒のような毛色の動物が、 焼却炉に頭を突っ込んでいるのが見えました。
犬とはちょっと違うようだけど、イタチでもないし、 (この時は思い付きませんでしたが、 まっ先に疑うべきはタヌキでしたね) と、まだはっきりしない目で見ていると、 こちらの気配を感じ取ったのか、 時々こちらを伺うその顔には、 眉間から鼻にかけての真っ白なラインを 見て取れました。
とりあえずこんな動物見たことないぞ。 そう思った私は、ここは写真を撮っておかねば、と 近くに置いてあったCONTAX T2 を手に取り、 ダイヤルをひねってカメラの電源をONに。
レンズが飛び出す「ウィ〜ン」という音に反応して、 その動物はこちらをじっと見つめ、 こちらがカメラを構える前に、 とことこと歩いて去っていってしまいました。 私ってば、つくづくシャッターチャンスに弱い男です。
さて翌朝、私は早速動物図鑑を広げ、 昨夜目撃した動物が何かを調べてみました。 パラパラとめくっていくと、 昨夜見かけた動物にそっくりの写真が載っています。 それがハクビシン。 生息地域を確認してみると、ちゃんと日本にもいる と書いてあったので、間違いないようです。
家族にその昨夜の話をしながら、図鑑を見せたのですが、 そんな格好の動物見たことないし、 近所で見たと言う話を聞いたこともないから、 ハクビシンがこの辺にいるわけない、と言い張る母。 う〜ん、見間違いだとは思えないんだけどなぁ・・・。 せめて写真が撮れていればと悔やんだ次第。
その母に、1ヶ月程経ったある日に 何かの用事で電話したところ、 「この間言ってた、ハクビシン、 アレ、この間ワタシも見たよ。 ホントに焼却炉の所に来ててね、 もうびっくりしちゃった〜!」 って、だから見たって言ったじゃん! 全く人のゆうこと信じようとしないんだから、この人は・・・。
と、まあ、目撃例も2件あることですし、 我が実家付近には、少なくとも1頭が 生息していたようです。 残念ながら、その後、実家にまた出たという話は聞きませんけど、 珍しい動物を見かけて、ちょっと得した気分です。 SARSと絡んで話題になるとは、思いもしませんでしたけどね。
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