斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2005年11月22日(火) |
退屈な日常こそが究極のスロー |
僕がスローキャリアからも、スローライフからも大きくはずれた人生を送らざるを得ない状況には理由がある。
「老後の心配」
僕は、日本の社会保障制度には全く信頼をしていない。 どうせ、年金はほとんどもらえないだろうし。 僕が老人になる頃には、高齢者保護の制度も破綻していている事だろう。 僕が老齢になるであろう、2030年頃には、高齢者にたいする保護は破綻している、と思われる。
自分が高齢者になった時には、自分で自分を守れるだけの資金が必要だ。 公的年金には頼れない。 自分の資産だけが頼りだ。 そして、恐ろしい事に僕は、何年生きるかわからない。 家系から言って、日本人の平均寿命は軽く超えるだろう。 僕が死亡することに、資産ゼロになっていれば「勝ち」なのだろうけれど、いざというときにヘッジをしておくつもりなのので、そこそこの財産が残るだろう。 末に破綻している年金収入で生きていけるとは思えないので、若いうちから老後の資金を貯めておく必要がある。
僕が今、ひたすら株やら投資信託やらわけのわからない投資商品で、金融財産を増やしている理由はそこにある。 現金で持っていても、資産は増えないので、投資にまわす。 フェラーリやタワーマンションをキャッシュで買える程度のお金はある。 でも買わない。 老後が心配だからだ。 社会保険制度に不安があるので、消費しない。 お金があっても、将来に不安があるから使わない。 無駄な消費をしないので、経済活性化には寄与しない。 老後が不安だから、消費を抑制する。
分譲の古い2LDKに住んで、AudiTTで充分。 バイクだって、Ducatiがあるし、ギターは20本近くあるし。 コンピュータやソフトウエアも使えきれないほどある。 今後、これといって高額消費をする予定はない。
スーパーの安売りやら、デパートのバーゲンには必ず出かける。 GAPの殺人レベルのバーゲン品は見逃さない。 ・・・そして、ついつい、ついでにいらんものを買ってしまう。
食事だって、フレンチやらイタリアンなどのこじゃれた食事への造詣は低い。 高級ワインなど知るか? ソムリエさんに、講釈を垂れてもらって、適当にくるくる回してテイスティングをして、「はい、結構です」とか言いながら、酒ではなく、「情報」を飲む。 女の子は「おいしー」とか「飲みやすい〜」とか言っている。 酒っちゅうのはな、舌で味わうんじゃねー、魂で味わうんだ。 ギネスを飲んでU2を聞け。
これから歳をとっていくにつれて、僕はどう生きていくべきか? 本音の気持ちではダメ老人。 贅沢には興味がない。 デジタル情報からは離れないのだろうけれど、贅沢は望まない。 最低限の生活ができればいい。 山奥の庵にでもひきこもって、仙人みたいに生きたい。
僕のような、無気力で、贅沢には、興味のない人間は意外に多いのではないかと思う。 贅沢品の多くは、ブランドの記号代だったりするので、購入意欲がわかない。 潜在ニート、というかダメ志向。 ダメ生活を送りたいがために馬車馬のように今は働く。 今、過労死寸前までに働いているのは、早くダメ生活に入りたいからだ。 高額の収入を得られる職につき、投資を行うのは、金持ちになりたいかではなく、ある程度の資産を得た上で、さっさとダメ生活に入りたいからだ。
死ぬまで現役として、過労死目指して戦い続けるのか、途中で競争か降りるのか? 僕は、貯金が1億円を超えたら、競争から降りたい。 あとは、ボケない程度に働いて、1億円を切り崩しながら、日々生きていける程度の日銭を稼いで生活をする。
ゴージャスな生活にも、権力にも興味がない。
立って半畳、寝て一畳。
退屈な日常こそ、僕の目指す人生だ。
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