斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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「えー、東京大学大学院のXXと申します」 「あ、そう。学部はどこ?」 「・・・XX大学です」 「ロンダってやつね。学部時代の就職は厳しかったんだあ」 「自己アピールしてもいいですか?」 「あ、自己アピールは必要ないです。どうせ暗記してきた言葉をしゃべるだけでしょ」 「おっ、山岳部ですか?」 「はい」 「冬山登山とかしたことある?」 「はい」 「高層オフィスってさ、夜は暖房が切れるから冬山同然なんだよね」 「はい」 「特技は、どこでも眠れる事ですか。ポイント高いですね。布団なしでも眠れますか?」 「寝袋で大丈夫です」 「あ、いや。寝袋があると労働監督基準署がうるさいので、ダンボールとかのオフィスにあるものだけで眠れるかどうかが重要なんですけど」 「・・・ダンボールでも大丈夫だと思います」 「最長何時間連続で起きていられますか?」 「1日くらいなら眠らなくても平気です」 「う〜ん。3日くらいは連続で眠らなくても平気じゃないとマズいんだよね」 「3日間の連続徹夜は経験がありませんが、大丈夫だと思います」 「じゃあ、何時間の睡眠時間で体力が回復しますか?最低3ヶ月は連続するとして」 「7時間くらいです」 「は???」 「できれば7時間は眠りたいですが、6時間でも何とかなると思います」 「う〜ん。2時間で何とかして欲しいんだよね。余裕をみて3時間かな」 「じゃあ、ケースをやります」 「はい」 「吉野家の牛丼の早期再開に向けての意見をお願いします」 「うーん。豪州産の牛肉を使うことですかね」 「君、マスコミの情報だけで、意見を言ってない?豪州産の牛肉を使っている松屋、すき屋の牛丼を食べた事ある?」 「ありません」 「コンサルタントはね、脳ではなく胃袋で考えるものなのだよ」 「では、吉野家が牛丼以外の新メニューを開発する、っていうのはどうでしょう?」 「君、吉野家の牛カレー丼とか豚キムチ丼を食べた事ある?」 「ないです」 「仮説の検証には、フィールドワークっていうか、現場感が必要なんだよね」 「は・・・」 「君はコンサルタントには向かないようだね」 「でも、私、こう見えてもDカップです」 「次のステップに進んでもらうことにする」
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