斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年10月22日(水) |
携帯電話のウラにSuicaを両面テープで貼っとけや |
非接触ICカードが携帯電話に内蔵されるという。 ソニーのFelicaである。 JR東日本のSuicaもam/pmのEdyも中身は基本的にFelicaである。 少し仕様が異なるだけで、基本は同じ。 いずれはSuicaもEdyも携帯電話に内蔵されるのだろう。
僕にはずっと以前からの疑問がある。 どうして携帯電話に非接触ICカードを「内蔵」しなければならないのか?という事。
内蔵しなくても非接触ICカードを両面テープとかガムテープで携帯電話のウラに貼ってしまえば、それでおしまいじゃん。
非接触ICカードは昔ながらのクレジットカードの流れで四角いカードの形をしているけれど、物理的なカードリーダーを通す必要がないので、四角いカードの形状である必然性はない。 カードの形状だと、財布のなかで収まりが良い、といった程度の理由である。 どんな形をしてようと関係ないのである。 よって、もっと小さくもできるし、携帯ストラップにぶら下げるマスコット型にでもできる。
「携帯電話のウラにSuicaを両面テープで貼っとけや」、なのである。
実際には携帯電話に非接触ICカードを内蔵することにより、液晶画面で残高が見たり、ネットワーク経由でお金をチャージしたり、30円割引クーポンがメールで届いたり、といった「付加価値」をつけて製品化してくるのだと思う。 でも、これは付加価値であって電子マネー本来の機能ではない。 電子マネーとして非接触ICカードの機能を求めるのであれば、携帯電話のウラにカードを貼り付けるなり、携帯ストラップにマスコットのようにぶら下げれば済むことなのだ。
ソニーは、携帯電話に内蔵されようがどうなろうが、知ったことではなく、数千万人はいるであろう携帯電話ユーザーにエディーをばら撒くことが狙いなのだろう。 ドコモとしては、ネットワーク経由でのお金のチャージやネットワーク連動の押し売り(CRM)によるトラフィックの増大と、ネタ切れ気味の携帯電話の更なる高機能化を推し進めたいのだろう。
そして、「デパートとかに陳列されている商品の横にあるリーダーに非接触ICカード内蔵の携帯電話をかざすと商品の詳細情報がメールで配信されてきたり、サイトにジャンプして、その場で決済」みたいなネタが続くと思われる。 その後は、非接触ICカードだけではなく、ICカードリーダー機能も携帯に内蔵させ、「ICタグのついた広告ポスターに携帯電話をかざしたら、これまたメールで広告が配信されてきたり、サイトにジャンプして、そのまま決済」といったネタが用意されているに違いないのだ。
どうしてどの報道も「携帯電話のウラにSuicaを両面テープで貼っとけや」というツッコミを入れないのか、これも謎だ。
■ドコモ・ソニーがICカードで提携、携帯が財布代わりに http://it.nikkei.co.jp/it/news/iccard.cfm?i=2003102109902uh
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