斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年06月23日(月) |
アイス・スポットなんて無理だ無理だ無理だムリムリ |
アイス・スポットという言葉があるのだそうだ。 無線LANに接続可能な場所をホット・スポットというが、その対比語である。 ホットに対するアイスなので、電波やインターネットから敢えて隔絶されたエリアの事を言う。
映画のエネミー・オブ・アメリカに出てくるジーン・ハックマン翁のアジトみたいなもんか?と思いきや、システム的には同じであっても思想が違う。
いわゆる「スロー」流行りの世の中なので、インターネットからも携帯電話からも、少しは離れようよ、という事らしい。 ユビキタス系の社会であれば、センサーとかRFIDリーダーから隔絶されたエリア、ということでもある。
休みの日くらいは携帯電話の電源を切ろうよ、メールを見ないようにしようよ。 テクノロジーから離れて、人間らしい生活をしようよ。 自然を満喫しようよ。 それが人間ってもんだ。
無理だ♪ 無理だ♪ 無理だ♪、無理だ♪、無理だ♪ ムリムリ♪
爆風スランプの昔の歌が聴こえてくる。
僕には無理である。 僕は「スロー」系には弱い。
僕は携帯電話が圏外になると、スゲー不安になる。 当たり前だが、休日でも常にメールは見ている。 AirH”が使えないところにはそもそも行かない。 メールはPC、PDA、携帯電話、カーナビ、とどこからでも見れるようになっているので外出していても、タイムラグなくチェックしている。 このオクノ総研の管理も同様で、携帯電話から全てのコンテンツの確認、ログや更新状況のチェックもできるようにしている。 海外に行く場合は必ず、事前にその国でのネット接続方法を確認する。 ホテルに入ったら、まずLANのポートを探す。 空港ではホットスポットを探す。 リゾートであってもネットが繋がらないようなところには絶対に行かない。
休日や出張中でも、出社しているときと同じくらいWindows Messengerが繋がっている。 地球の裏側にいても夜中まで接続しているので、オフィスにいると勘違いされてしまい「お昼ごはん行かない?」などといったメッセージが届いてしまう。
僕はネットなり電話なりが繋がらないと、とてもとてもとてもとてもとてもとても不安なのである。 アイス・スポットなどに行ったら、不安神経症で発狂してしまう。
一ヶ月間、テレビを見ないで過ごせるか?、新聞を見なくても平気か? たぶん大丈夫だろう。
一ヶ月間、音楽を聴かずに過ごせるか? 相当つらいと思うが、耐えられなくはない。
では、一週間、ネットに接続しなくても平気か? 無理です。 そんなことをしたら発狂してしまいます。
「すんません、プロザックとセント・ジョーンズ・ワートとアロパックスとゾロフト とオーロリックスください」
だが、そういった話を他人にすると、「アンタは異常だ」と言われる。 ネットから隔絶されることは僕にとっては恐怖だが、世の中の人はそうではないらしい。
世の人々は、テクノロジーから隔絶されたビーチで雲を見ながら、ピナコラーダを飲みながらボーっと過ごすしたりすることに憧れるらしい。
僕は南の島のビーチでも、MP3で音楽を聴きながら、ファイルの整理やらプロポーザルを書きをしつつ、飽きたらギコナビ経由で2ちゃんねるを見たりているんだろうな。
世のハッカーやクラッカーと呼ばれる人々にとっては、刑務所での懲役よりも「一年間、アイス・スポットから出る事を禁止する」、みたいな刑罰のほうが恐いかも。
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