斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
β版
目次 | <<前へ| 次へ>>
2003年02月19日(水) |
通勤電車内にモバイルホットスポットを作ってくれ |
「無線による、駅でのインターネット接続実験」の案内がメールで届いた。 これはJR東日本がいくつかの主要駅で行なっている無線LANの接続サービスである。 僕がモニターで参加しているくらいだから当然無料。 実験のわりには2月20日から12月19日までと、なかなか長期に渡って無線LAN接続を無料で行なうことができる。
昨年もこの実験は行なわれており、僕も当時から参加していたのだけれど、なぜだか一時中止となっていたものが再開になった。 きっと利用者が少なかったんだろう。 今回はNTT等の他の無線LAN事業者とのローミングも行なうらしい。
JRには駅ではなく車内で無線LANを利用できるようにして欲しい。 JR東日本のIT列車だかなんだかの計画案には無線LAN接続って書いてあった。 山手線のホームの隅っこや改札口にホットスポットがあっても仕方がない。 山手線は1−2分間隔で到着するので、ホームで電車を待っている間に無線LANを使っているような時間の余裕はない。 ホームでの電車の待ち時間なんてほとんどないのだから、車両内で使えるようにして欲しいところだ。 と、いいつつ山手線の車両内でも、電車に乗っている時間も長くても10分程度なのだけれど。
僕としてはJRはあまり使わないので、営団地下鉄にこのサービスを行って欲しい。 地下鉄の駅と車両内をホットスポットにして欲しい。 地下鉄の駅は密閉空間だし、面ではなく線状の構造なので、駅全体をホットスポット化することにはそうコストがかかるわけではない、と思う。 毎日使っている営団だったら、有料でも構わない。
成田エクスプレス車両内では既に無線LANを使う事ができる。 成田エクスプレスのグリーン車は車両全体がホットスポットになっている。 インターネットへは車両に取り付けられたFOMA経由で接続する。 僕は無線LANを使ってみたいがために、わざわざグリーン車に乗って使った。
僕は通勤電車内で、ほぼ毎日AirH”経由でPDAを使ってネットに接続している。 AirH”は地下鉄車両内であっても駅に停まっている間はつながるので、駅に停まるタイミングでダウンロードを行なっている。 これが無線LANだったらもっと速くていいのにな、と毎日思う。 ペースメーカーをつけた人に迷惑が、という声もあるのだろうけれど、全車両をデータ通信禁止にする必要などない。 ペースメーカーを装着している人は少数派なのだから、車両を分ければ良い。 東急は既に車両を「携帯電話の電源を切る車両」「データ通信はOKの車両」に別けている。
いくつかのファストフード店で無線LANが使用可能になりつつあるけれど、基本的にホットスポットサービスは無料で提供して欲しい。 少なくとも、無線LANで料金を取るのであればもうちょっとホットスポットをまともに整備してからにして欲しい。 都心の区に1−2ヶ所しかないホットスポットサービスに月額2,000円は払えない。 少なくとも現在のように、ホットスポットがほとんどない状況ではお金は払えない。 喫茶店で無線LANを利用可能にするためのコストは、有線で音楽を流すコストと変わらない。 だったら、そのくらい無料でサービスしてもいいのに、とも思う。 初期費用3万円、月額運用費用5、000円程度なのだから。
ホットスポットのサービス事業者は本気でホットスポットを整備する気があるのだろうか。 きっと様子見なんだろうと思う。 今のところはまだ本気でやる気はないけれど、突然ブレイクして乗り遅れたら大変だからとりあえず事業としてはじめておこう、くらいのものだろう。 ホットスポットは1ヶ所につき2−3万円で作れるのにもかかわらず、有料サービスなのにホットスポット数が全部で30ヶ所、などと言ってる企業は一体何を考えているのやら。 仮に自力でホットスポットを整備しきれないんだったら、ローミングを推進すべきだ。 2.4G帯の限りある電波資源を使うのだから共用すべきだ。 駅などの一部の場所ではホットスポットの場所取り合戦もはじまっている。 各サービスがローミングされていれば、多少は使い勝手も良くなる。
ホットスポットの場所そのものはMapFanやLycosで検索できるようになりつつあるので、多少は見つけ易くなってきたのだけれど、相変わらず見つけづらい。 接続そのものも、ESS-ID、WEPキー、ユーザーID、パスワードなどと実に面倒くさい。 あちこちのホットスポットでの接続のために、いくつもの接続設定をしておかなくてはならない。 まあ、自動接続はユーティリティーソフトを使えば良いのだけれど。
ホットスポットは一気にブレイクするかと思ったけれど、意外と利用者は少数派。 ホットスポットのエリアも予想外に広がっていない。 調査レポートを読んでみても「利用したい」は多いのだけれど「利用している」は限りなくゼロ。 一度でも高速の無線接続を体験したら、ナローバンドのAirH”がアホらしくなるほど中毒性の高いものなのに。 僕のザウルスではIP電話も使えるし。
日本のノートパソコンはモバイル目的ではなく、自宅が狭くて置き場所がない、というただそれだけの理由で売れているだけで、モバイラーは少数派だから仕方がないのかな。 無線LANも自宅内での移動目的だろうし。
■無線による、駅でのインターネット接続実験 http://www.jreast.co.jp/musenlan
目次 | <<前へ| 次へ>>
|