斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年02月16日(日) |
ブロードバンド時代だからこそウェブサイトは軽量であるべき |
先週からオクノ総研の改造に取り掛かっている。
オクノ総研のトップページにはほとんどグラフィックがない。 テキストとテーブルだけでページのほとんどを構成した。 いかに「違和感なく」グラフィックを減らすか、が今回の改造のテーマ。 全くグラフィックを使わないと、のっぺりしたページになるので多少は使っている。 ページの軽量化が目的なので、あくまでも最小限。
ブロードバンド時代だからウェブサイトは少々重くても良い、というのはウソだ。
ブロードバンド化の最大のメリットは何か? ブロードバンドコンテンツを楽しめるようになった事か? 違う。 ブロードバンドコンテンツを利用している人間は、まだまだ少数派のはずだ。
「ブロードバンド化の最大の恩恵はウェブアクセスが速くなったこと」である。
クリックするとページがスカッとストレスなく現れる。 これがブロードバンドの最大のメリットだ。
ブロードバンドの普及率が高くなったからといって、サイトを重くしても良い、というワケではない。 ユーザーはストレスのないウェブアクセスに慣れているからこそ、逆にページを軽くしなければならない。 ストレスのないウェブアクセスに慣れたユーザーにとって、重いページは耐えられないストレスをもたらす。 ページが軽く高速に表示されれば、ユーザーのストレスが軽減され、さらなるクリックをする気にもなり、他のコンテンツ見てくれる。 逆にページが重ければ、ユーザーは多くのクリックをしようとしなくなる。
ブロードバンド化によってユーザーの行動で最も大きく変わった点は「重いサイトでも見るようになった」ではなく「より多くクリックし、より多くのページを見るようになった」である。
「先進的」と呼ばれるサイトのデザインの変遷を見てみれば良い。 新しくなるにつれて、よりシンプルに、より軽量になっているはずだ。 現在のマトモな企業のサイトリニューアルとはFLASHを使った派手なサイト作りではなく、いかにシンプルなサイトにするか、である。 勘違いしているオヤジが多いのには困りモノだけれど。 「ブロードバンド時代なんだから、もっと派手なサイトにならんのかね?キミはブロードバンドの普及率を知らんのか?」
FLASHを使うな、とは言わない。 FLASHは使いようによってはいくらでも軽くできる。 もともとFLASHは画像をベクター化することによってサイトを軽量化するためのツールだ。 画像を増やすくらいならFLASHを使ったほうがサイトがより速く、軽量になる場合も多い。 FLASHを避けて、DHTMLやテーブルだけで整形する場合も、CPUに負荷をかけ、レンダリングが遅くなった結果、逆にサイトが重くなってしまう場合も多い。
禁欲的にシンプルさを追求する必要もないけれど、サイトは軽くあるべきだ。 サイトデザインそのものをウリにするサイトであれば、アート的にシンプルさは追求可能だろうけれど、情報を伝える事を目的としたサイトで、寒々しくない、ある程度の「にぎにぎしさ」をグラフィックを最小限に控えて表現する事はなかなか難しい。
シンプルでありながら、にぎにぎしく、かつ軽いサイトってどうやって作ればいいんだろうね。 HTMLに数年ぶりに触れてみたような僕にとってはかなりの難題。 偉そうに言いつつ、自分が実践するのは難しい。
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