斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2002年12月05日(木) |
電波系戦略コンサルタント |
1年半くらい前にせっせと書いた企画がようやく日の目を見た。 本日、以前担当していたクライアントから「やっとスタートできました」という旨のメールを頂いた。 さっきウェブのニュースサイトを見てみたら、いくつかのサイトには既に記事が出ていた。残念ながら、戦略コンサルタントという守秘性の高い仕事なので、具体的に企画を特定できるような事は書けない。 本当は大声で自慢したいけど。
僕らが企画を立てると、それが世の中に出るまでは少なくとも1年から2年はかかる。 僕はハイテク系の新規事業のネタ作りが多い。 様々な調整事項があったり、技術的な開発期間があるので、どうしても時間がかかる。 ネタ出しをして、クライアントの承認を得てから、世に出るまでが1年-2年。 本格的に普及したり、世間的に話題になるまでには最低でも2-3年はかかる。 企画を立てた段階では、世の中ではほとんどの人どころか専門家すらが知らないようなネタばかりなのである。
正しい戦略コンサルタントはこんな仕事はしない。 僕のような道にハズれた人間ぐらいしかやらない。 「3年後を目指してコレをやりましょう。5年くらいすれば世の中に認知されますよ。7-8年後にはきっと普及しはじめます。10年後には爆発的な成長を見せるハズです」 ほとんど電波野郎である。
と、いうか僕は本当に電波君なのだ。 なぜか知らないけれど、未来が見えてしまうのである。 しかも未来が見えるのではなく、未来に至るプロセスまでが見える。 あるテーマについてうなされるほど考えていると、ふとした時に天からアイディアが降ってくるのだ。
僕はプロジェクトが開始されると、朝から晩までというより、寝ている最中もプロジェクトテーマについて考える。 夢の中でも考えている。 考えて、考えて、考え抜く。 そしていつ答えは降ってくるかわからない。 だいたいふと、気を抜いたときにアイディアは降ってくる。 いつアイディアが降ってくるかわかったもんじゃないので、ボイスレコーダー、メモ帳、PDAは常に携帯している。 ギリギリのところまで考えつづければ、アイディアは唐突に降ってくる。 降ってこない場合は、考え方が足りないのである。
アイディアが降ってくればこっちのもの。 僕の場合はビジネスモデルだけではなく、提携スキームやプロモーション戦略、事業プロセスやその他もろもろの付随した情報もセットで一気に降りてくるので、あとは書きまくるだけである。 分析は後回し。 頭の中に降りてきたアイディアを一気に文書化する。 そのうえで、きちんとした数量モデルを作り、関連情報を集める。 僕の1677万倍は優秀なスタッフに分析、検証してもらう。 コンサルタントの基本である「仮説→検証」のプロセスではあるんだけど、仮説が空から電波に乗ってやってくるところが、ちょっと違う。 こんな仕事のしかたをしているような戦略コンサルタントなんて世界で僕だけなんだろうな。
「だれじゃあ、ワシに電波飛ばしとんのは?!」 頭のなかがカユい。
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