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2002年11月06日(水) 永続的に株価を上げる続けることは可能か?

僕の最近の研究テーマは「どうすれば永続的に企業の株価を上げる続けることができるのか?」である。

企業は株主のもの。
僕がいつも言っていることである。
企業は株主の利益のために存在しているのだ。
で、あれば企業の存在目的は「永続的に株価を上げる続けること」と「高い配当を行なうこと」である。

「高い配当を行なうこと」については、高い配当を行なって企業の内部留保を減らしてしまうよりも、事業への再投資を行なったほうが良い場合もある。
もしくは配当を行なわないで、そのお金で自社株を消却して、市場に出回る株数を減らして、一株あたりの価値を上げるほうが良いかもしれない。
なので、必ずしも株主にとっては高配当が良いというわけではない。

それに対して「永続的に株価を上げ続けること」は状況にかかわらず、常に重要である。
「高株価の維持」ではなく「永続的に株価を上げ続けること」であるところに注意!
投資家は高株価が維持されても何の得もしない。
投資家にとっては「株価は上がり続けてこそ意味がある」のだ。

株価は「投資家の期待値を上回ったか下回ったか」により形成され、変動するという側面を持っている。
株価が上昇するか否かはその企業の絶対的なパフォーマンスの良し悪しではなく「投資家の期待値を上回ったか下回ったか」で決まってしまう。
いい業績をあげれば、株価が上昇し続けるというわけではない。

そもそも業績が良い会社は既に高株価。
高株価のなかに高業績が織り込まれてしまっているのだ。
そのうえ株価は現在の業績だけの反映ではない。
株価は、将来の業績の期待値も含んでしまうので、将来業績が伸びるであろうと予想される企業は既に高株価になってしまっているのだ。
一説には10年先の業績まで織り込んでしまっているという。

よって、もともとの期待値が高い高パフォーマンス企業の株価はそう簡単には上がらない。
「高株価の維持」が精一杯。
「株価を上げるためにはマーケットの期待値を超える事」が必要。
マーケットがたぶんこのくらいは達成するだろうという期待値の通りの業績では株価は上昇しないのだ。
期待値を超えてはじめて上昇する。

逆に株価が下がるのは「マーケットの期待値を裏切ったから」である。
誰も期待していない企業の業績が悪くても、これもまた織り込み済みなので株価は下がらない。
でも、誰も期待していない企業がいきなり、好業績になったら一挙に株価は上昇する。

「永続的に株価を上げる」ためには「マーケットの期待値を常に上回る好業績をあげ続けなければならない」
好業績が続くとマーケットはそれが当たり前だと考え、株価に織り込まれてしまう。
企業は常にその期待値を超え続けなければならない。

まさに、自転車操業。
そんなことは無理。
未来永劫、マーケットの期待値を超え続けるなんて不可能。

現実には、マーケットの期待値があまりにも高くなったら一休み。
配当を高くして株主の期待には応えつつ、マーケットの過大な期待が収まるのを待つ。
もしくは自社株の消却などをして、一株あたりの価値を上げる。
そういった、株価の上昇以外の方法で株主の利益に応えつつ、期待が収まったら、またがんばれば良いのだ。

・・・・と思う。




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