2005年05月22日(日) |
相模湖町の住民投票が告示 |
相模湖町の議会解散を問う住民投票が告示されました。
ご承知の通り、昨年11月に行われた町長選挙に端を発した「市町村合併」に関連する余波(?)です。概略を改めて記すと・・・
現職の溝口町長は合併推進です。合併反対(慎重?)の候補が対立です。そして、溝口氏は選挙時の公約として「合併については住民投票」を行うと掲げていました。また、「結果に従う」と述べていたようです。
再選を果たした溝口町長は、公約どおり住民投票を実施しました。結果は「合併反対」が小差ですが上回りました。
ところが、町長は最終的に「合併推進(継続)」を選択し、町議会も1票差で町長の考えに同調しました。そして、1市2町(相模原市・津久井町・相模湖町)の廃置分合議決(合併議決)に至ったのです。
住民投票は制度として認められたものであり、各自治体条例で制定することになっています。しかし、様々な問題があります。その最たるものが、自治体議会との関係です。各議会は法律に則った手続きにより住民代表たる立場で各議決を行っています。「間接民主主義」とか「代議員制」とか言われていますが、地域の有権者から付託を得ています。そこと住民投票(直接民主主義)との関係です。今回が正にその最たる例です。
住民投票条例には通常、「結果の拘束」は記されていません。「結果の尊重」となっています。相模湖町も同様です。それは、上記によるところが大きいです。
ですが、やはり通常は「結果の尊重」であっても事実上の「拘束」と考えます。なぜならば、住民が直接選択したからです。間接とか直接とかの議論ではなく「民主主義」だからです。
しかし、町長と町議会は違う答えを出したのです。政治判断として・・・。
首長は選挙より一年間は解任リコールが行えないことになっています。そこで、町民と反対した議員が選択したのが「議会の解散請求」です。規定の署名数を集め今回へ至ったのです。
「力を入れる時が違うのでは?」と問う方もいるようです。つまり、議会解散ではなく、町長選挙時や合併住民投票時にもっと力を入れて取り組んでいれば・・・との見解のようです。
たしかにそうかもしれません。ですが、その時々に真剣に取り組んでいたのも事実でしょう。そして、出てしまった結果はあるが次策を展開する努力と勇気を受け止め評価すべきと思います。
他自治体の話ですが、政治判断とはいえ住民自治・地方主権・民主主義を蹂躙したことは怒りを感じています。一方、合併賛否は別にして、正そうとしている方々に敬意を表します。
6月12日が投票日です。
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