セピア色の思ひ出

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2002年12月24日(火) **車椅子のホームレスさんの話**

数日前
都内の、ホームレスさんが大勢在住する某駅で、
車椅子のホームレスさんを見かけた。

私はその時バイト帰りで、もうかなり遅い時間だったので
そのホームレスさんは車椅子に座ったまま大衆に背を向けて眠っておられた。

一般的に偏見の目で見られることが多い、ホームレスさんたち。
その上、身体に障害を負っているその人は、どんな人生を送っておられるのだろうか…。

(所詮他人事だから、そんなこと私が考えても意味が無い、といわれたら何も言えないけれど…)

ここ十数年で、日本国内ではかなり身体障害者への配慮が為されるようになってきたといわれているが(建設物へのバリアフリー化などは特に目覚しい)、それでも北欧の福祉国家に比べたら、この国はまだまだ遅れをとっている。

私の父は一風変わった人。
私が幼い時からずっと、自分の将来の夢はホームレスになることなのだと聞かされてきた。(半分冗談だったが、半分は本気みたいだった)
父は、ホームレスさんの自由な生活に、憧れさえ抱いている。
そして、ホームレスさんたちには、気さくな人が多いのだと、彼は言う。

そんな父の下で育ったためか、私自身、ホームレスさんへは何の偏見も持っていない。
人が避けて通るホームレスさんの溜まり場の近くも、平気で歩ける。

そのためか、その車椅子のホームレスさんのことが今でも気になってしょうがない。
善人ぶった同情心からかもしれないけど、気になってしょうがないのだ。

彼は今日、どんなイヴを過ごしているのだろうか……


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