週末。久しぶりにそうるに会えた。
いつも通りの待ち合わせ。 「おっす。」「元気そうやね。」 そんなふうにいつも通りの言葉を交わした後。 さりげなく手を繋いだ瞬間。体がぞわってした。
鳥肌が立つような。血液が逆流するような。不思議な感覚やった。
もう何度も握ってきた大好きな手で。 そこにあるのが当たり前のようなその手で。 今さら感動するとかありえへんことやのに。
ひんやりとして気持ちいいその感覚に。 あたしの手にしっくり馴染むその感覚に。 今さらのように。泣きそうになった。
これが足りんかったんや。これが欲しかったんや。
説明のつかん不安も。理解のできん不満も。 きっとこれがなかったからなんや。 理屈なんか何の役にも立たへん。その証拠に。 あたしはこれだけで。こんなに穏やかな気持ちになれてる。
黙り込んでるあたしに。 「・・・どしたん?」ってそうるが聞いてくる。 言葉の見つからないあたしは。 「なんでもない。」って言うしかなくて。
「なんやねん。」って笑われて。軽い体当たり。 「なんでもないし。」って笑って。こっちからも体当たり。 憎たらしいにんまりを横目に。あたしもだらしなくにんまり。
触れられる距離にいる幸せ。これ以上ない幸せ。
ねぇそうる。あたしずっともどかしかったんよ。 届きそうで届かない。2人の距離が。 繋ぎたいのに繋げない。2人の手と手が。
ちゃんと通じ合ってるって思っても。 やっぱりあたしね。あんたに触れていたい。 ちょっとでもいい。あんたのぬくもりを感じていたい。
ただそれだけで。どれほど深く癒されるのか。 どれほど強い安心感が与えられるのか。 きっとあんたの予想をはるかに上回ってるやろうね。
だからそうる。もう隙間なく埋め尽くして。 会えなかった時間も。少し遠かった空間も。 全部忘れちゃうくらいに。埋め尽くして。
心も体も。こんなにもあんたを求めてる。 あんたに染まりたくて。あんたに溶けたくて。 お願いやからひとつにしてって叫んでる。
ねぇそうる。あたしのこと。もう逃がさないで。 ↑久しぶりで幸せすぎて。死んでもいいと思いました。 |