押し寄せるのは。後悔の気持ち。 溢れ出すのは。そうるへの愛情。
あたしは。なんで間違ってまうんやろう。 誰よりも愛しい人を。まっすぐ愛せへんのやろう。
もう自分にうんざり。吐き気がする。
ちょっとしたことで。そうるとケンカをした。 今思い返せば。ほんまにいつもと変わらんようなことやった。 あたしが寂しがって。そうるに相手してほしがって。 でもそれを。そうるがちっとも分かってなくて。あっさり突き放す。 そしてあたしが拗ねる。そう。たったそれだけのこと。
たぶん。あたしの気持ちがそこまで不安定じゃないときは。 ちょっと放置されたぐらいで。おかしくはならんと思う。 でも。なんか。うまく言えんけど今回は違ってた。 あたしがわがままやと言われれば。それまでかもしれんけど。 どうしてもどうしても。そうるに会いたいと思ってた。 聞いてほしい話があった。そうるの意見が聞きたかった。 それやのに。そうるの言葉はあたしを容赦なく突き刺した。
「あーもう。うっさいねん。うっといねん。」 (うっさい=うるさい。うっとい=うっとおしい。) 「ほっといてや。うちにはうちでやることあるねん。」
モノは言い方。これってすごい大事やと思う。 そうるの言ってることは。そうるにすれば真っ当な言い分。 だから。言い様によってはあたしもちゃんと納得できたと思う。 でもそうるが言ったのは。「うっさい」とか「うっとい」とか「ほっとけ」とか。 あたしを否定することばっかり。気持ちも無視するようなことばっかり。 しかも吐き捨てるように。どっか行けと言わんばかりに。
冷静になれば。ちゃんとそうるの気持ちも考えられる。 疲れてたんかもしれん。ちょっとあたしにうんざりしたんかもしれん。 たぶんそれだけのことで。深い思いがそこにあったとは思えへん。 今ならそう思うことができるのに。あの時のあたしはできんかった。 突き放された痛みで。かなり自暴自棄になってた。
りいな。彼女はあたしの中学時代からの友達。 彼女から久しぶりに連絡があって。合コンに誘われた。 りいなは。あたしとそうるとのことは知ってるけど。認めてない。 あたしにちゃんと彼氏を作ってほしいと思ってるみたいで。 なんかあると。いつもあたしをそーゆう遊びに誘ってくる。 (前にも誘われて。その時のことも書いてました。こちらの日記です。)
断ることの方が多いんやけど。今回はOKして行ってもた。 なんか気持ちがイライラしてて。どうでもよくて。投げやりやった。 そうるは。独占欲とか束縛とか。そーゆうのとは無縁の人やから。 あたしが例えばそうやって遊んだとしても。嫉妬なんて絶対せんやろう。 分かってたけど。むかついて。ちょっとだけ裏切りたくなった。
あたし。最低。
合コンは。最初は別にどうってことなかった。 適当な話をして。適当に仲良くなって。それなりに楽しかった。 でもそれが。「王様ゲーム」が始まったあたりで。崩れ出した。
あたしは。合コン経験が薄いんかもしれんけど。 王様ゲームをやるのは初めてで。ちょっと興味もあった。 もちろんどんなゲームかは知ってたし。やばいかなと一瞬思ったけど。 さすがに。初対面の相手と変なことはせんやろうと思ってた。 そーゆうのは。自分と関係のない世界の話やと思ってた。
でも。男の子たちはかなり酔いまくってた。 最初からそーゆう目的やったんかもしれんけど。 あたしはある王様に。あっさり指名されて。抱き締められた。 びっくりして抗っても。離してもらえんかった。 「ええやんー。別に減るもんじゃないしー。」そう言われた。
ええんかな。そうなんかな。そうかもしれんな。 だってこんなの。そうるもやったことなんやし。 ううん。そうるはもっとひどいカタチであたしを裏切った。 こんな遊び。きっと裏切るなんてことにもならへん。 だって遊びやし。気持ちが入ってないんやし。 どーでもいいやん。流されればええやん。遊びやん。
そう思って。ちょっと抵抗をやめたら。 王様は。待ってましたって感じで。あたしの唇を奪った。 軽いキスで終わらせるつもりやったのに。 ありえへんぐらいに。めちゃめちゃ吸い付かれた。 酒臭い息。煙草の匂い。生温かい唇。 覚えのないキスの感覚が。次々にあたしを襲った。
気持ち悪かった。吐きそうになった。 唇を離して。それを必死で堪えて。愛想笑いをした。
違う。こんなものが欲しかったんじゃない。 あたしが欲しかったのは。こんなものじゃない。 ありえへん。あたし。ほんまにありえへん。
目をつぶってても分かる。そうるのキス。 優しくて。あったかくて。ちょっと強引なキス。 あたしの唇を喜ばせるのは。それしかないはず。 こんな偽物のキスを。一瞬でも認めるなんて。そして許すなんて。
最悪。自己嫌悪。何やってるんやろう。あたし。
ねぇそうる。たかがキスって笑うかもしれん。 いまどき中学生だって。そんなこと言わんよね。 こんな幼いあたしを。あんたはバカにするかもしれん。 でもあたしは。ほんまにほんまに苦しかった。
あたしを抱き締めたり。あたしにキスをしたり。 そーゆうのであたしを気持ちよくしてくれるのは。あんただけ。 分かりきってることやのに。あたしは別の男に流された。 自分の意思で流されたくせに。吐きそうになった。
ほんまに欲しいものを。欲しいって言えずに。 ほんまに大切な人と。真正面からぶつかろうとせずに。 勝手に拗ねて。勝手に逃げて。さじを投げた。 あげく。どーでもいい男と。どーでもいい時間を過ごして。 適当に流されて。事を起こして。相手の男のせいにする。
違う。本気でイヤならどうにでもして逃げられたはずや。 まぁ別にええか。キスぐらい。あたしは間違いなくそう思ったんや。 それやのに。認めたくないから否定する。自分を正当化する。 愛してるのはあんただけ。そう繰り返して心をごまかす。
最低や。ほんまに。ほんまにあたしは最低や。
そうる。あんたがあたしのちっちゃな裏切りを。どう思うかとか。 そーゆうのが怖いんじゃなくて。ただあたしは自分が許せへん。 あたしは。きっとそんなキレイな人間じゃないのに。 キレイなフリをして。理屈ばっかり並べて。繕ってる。 醜い自分に気づいてる。でも気づいてないフリをしてる。
あぁ。もううんざり。消えてしまえばええんや。こんなあたし。
↑あぁ。もうすべてに対してマイナス思考。やばい。 |