***☆For My Dearest☆***



***☆For My Dearest☆***

男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

MAIL

HOME

BBS
BACK INDEX NEXT

2003年03月25日(火)怒られちゃった。

今日は。雨のせいで練習はナシになった。
でもそれは。あたしにとっては恵みの雨やった。
これから1週間ぐらいは短いオフやから。
ちょっとゆっくり体を休めることができる。

合宿以来。あたしの体はやっぱり不調。
痛みの範囲が広がって。最近じゃ腰まで痛い始末。
プレー中は必死やから完全に忘れてるんやけど。
ひとつ終わって休憩してるときとかに。ズキズキ痛んでくる。

その痛みは。痛み自体も十分やっかいなんやけど。
自分の体にガタがきてることを。あたしに否が応でも思い出させて。
気分的に沈ませるって意味で。ほんまにやっかい。


練習はなくなったんやけど。今日はまひろに会えた。
1週間オフに入る前に。あたしの好きなCDを貸してくれるってことで。

いつもは洋楽とかあんまり聞かんあたしが。
珍しくまひろの好きなパンク系グループの曲を好きになって。
「おぉー!あんたあーゆうの聞くんや!」ってまひろが感動して。
「CD貸したる!幻の名曲もいっぱいあるから!」って言ってくれて。
あたしも聞いてみたかったから。喜んで貸してもらうことにした。

実家に帰るついでに電車で行くつもりやったんやけど。
たまたまそうるが連絡をくれて。まひろに会うって言ったら。
「えー。うちも会うー。」とか珍しく寂しがったのがかわいくて(苦笑)。
「じゃあバイク出してくれるなら☆」とか言ってやったら。
「そんなの余裕。」って言ったから。結果的に3人で会うことにした。


荷物は大きかったけど。無理やりバイクの後ろにくくりつけて。
あたしは。そうるの座席にいつもよりくっついて乗った。
バイクに乗るときに。大きく足をあげなあかんくて。
そのときに股関節がズキっと痛んで。あたしは思わず声をあげた。

「・・・どした?」って振り返ったそうるに。
「なんでもない。大丈夫。」って答える。
でもそうるは。ちょっと見抜いたように言ってきた。
「ひょっとしてまだ足痛いんちゃうん?」って。

やっぱりバレてたか。そう思ってあたしは苦笑い。
気づいてくれてたことへの嬉しさと。気づかせたことへの悔しさ。
そーゆうのがまたぐちゃぐちゃになって。自然と笑ってた。
「あー・・・うん。でも大丈夫。」あたしは適当に答える。
分かってほしかったくせに。あんまり追求されたくないとか。
あたしもたいがい勝手な性格やと思うけど。

そうるもそんなあたしの気持ちが分かったんかもしれん。
それ以上は問い詰めることもなくて。エンジンを噴かせた。


まひろの家で。だらだら過ごしてるうちに。
最近まひろの腰痛がまたひどくなってきたって話になった。
椎間板ヘルニアの軽いやつで。まひろは去年から苦しんでて。
試合前になると注射打ってもらったりして。どうにか乗り切ってた。

まひろは。あんまり自分から痛いとか言う性格じゃない。
いつ聞いても。「痛いのは常にやからな。」って言う。
それをそうるも分かってるから。普段からかなり気にしてて。
ことあるごとに。「腰大丈夫なんか?」ってまひろに声をかけてる。
そんなときのそうるは。めちゃめちゃ優しい顔をしてて。
あたしは。時にはそれにすら嫉妬するんやけど。
同じくらいあたしのことも気にしてくれよって思うんやけど。

そうるにいろいろ腰のこととかを聞かれるうちに。
まひろも。あんまり追求されたくないって思ったんかもしれん。
話題を変えるみたいに。あたしに聞いてきた。
「そういやあんたの足はどうなん?」って。
「あー。痛いよ。相変わらず。」って。あたしも答える。
「前病院行くって言ってなかった?精密検査とかした?」って聞かれて。
「MRI撮れって言われたけど高かったから断った。」って言ったら。
そうるが。えらい怖い顔してあたしを叱り始めた。

股関節靭帯炎のことは言ってたけど。MRIを断った話はしてなくて。
そーゆうのを黙ってたから。キレられた感じもあったけど。
とりあえず。出だしからそうるは不機嫌さ全開やった。

「なんで撮らんねん。高いとか行ってる場合ちゃうやろ。」
「・・・でも7000円とか8000円とかするねんで。」
「あほ。今そんなんケチってもっと悪化したらどうすんねん。」
「MRIって診断やで。治療ちゃうで。撮っても撮らんでも変わらんし。」
「変わるわ。原因見つけてもらったら悪化せんくなるわ。」
「・・・でも・・・。」
「今撮らんくて悪化したらまた金かかるで。それこそ元も子もないやん。」
「・・・・・・。」
「撮ってきなさい。ええな。」
「・・・・・・。」

後半は。ほとんど命令に近いような言い方やった。
「あほ。」って言うのも。いつもみたいには聞こえんくて。
ほんまにバカにされてるような「あほ。」って響きを帯びてた。
あたしは。言い返すこともできんくなって。黙って聞いてた。

そうるは。ときどきこうやってあたしに対して圧倒的に怖くなる。
悪いのはあたしやし。正論を言ってるのはそうるなんやけど。
あたしの言い分を全く受け付けてくれんようなその言い方は。
たたみかけるような強い口調は。正直聞いててしんどいときもある。


「・・・ほんまやで。他を節約してでも撮った方がええで。」
そうるとあたしのやり取りを黙って聞いてたまひろが。
緩和剤のように。やんわりとあたしに言う。
「原因分かった方が安心するやん。悪いこと言わんから撮ってき。」

まひろに言われて。あたしはようやく素直に答える。
「・・・分かった。この休み中に撮ってくる。」
どうしてそうるにはこう答えられんかったんやろうと思いながら。
まひろの方を向いて。まひろにだけ答えた。
それは。軽くそうるへの反抗をこめてたかもしれん。
そうるはどう受け取ったか分からんけど。


ねぇそうる。あんたにキツイことを言われるのは慣れてるけど。
親みたいに。しっかり怒ってくれるのもほんまは嬉しいんやけど。
どうしてやろう。今日はなんか素直になれんかった。
まひろがおったからやろうか。人に見られてたからやろうか。
ダメなコって感じに扱われてるのがイヤやったからやろうか。
ごめんそうる。あたし自分でもよく分からんのやけど。
今日は。ちょっとあんたの言い方が好きじゃなかった。

気にしてくれてるからこそやと思うし。それは嬉しいことやのに。
冷静に今考えれば。諭してくれたのは幸せなことやと思うのに。

あんたはもしかしたら不快やったかもしれんね。
だって自分の熱弁に対しては沈黙してたあたしやのに。
まひろのひと言で。あっさりと心を決めたあたしやったから。
なんでやねんって感じで。イヤな思いさせたかもしれんね。

ごめんそうる。ごめんね。でも願わくば。
もうちょっとだけ言い方を考えてほしかった。
わがままやけど。もうちょっとだけ優しく言ってほしかった。
例えばそれは。いつもあんたがまひろに言うように。

あぁ。いつもなら聞き流せそうなことやのに。
なんであんなに引っかかってもたんやろう。
あたしって。ほんまに気分屋すぎる。

後悔したって遅いんやけど。今となっては祈るだけ。
どうか。そうるがあたしの反応を引きずっていませんように。





↑押したら変わる投票ボタンです☆

Myエンピツに追加♪





MAIL

HOME

BBS
BACK INDEX NEXT



↑よかったらぽちっと押してください☆

♪Myエンピツに追加♪


written by さあや

Design by shie*Delicate Erotic

thanks for HTML→HP WAZA !
thanks for Material→NOION
thanks for MIDI→HAPPYDAY