佐山葉月の日記
うかうか一年。地味でぽやんとした趣味の毎日。

2009年03月20日(金) Plastic Tree FC限定ライブ@渋谷AX(3/19)

とりあえず、書き残しておきたいこのライブ。記憶の限りつらつら書きます。

有休取ってたためじっくり支度して早めに出て野暮用を済まし、新宿でひとりカフェをしていたら、遅刻ぎりぎりかもしれないと言っていた友達Yさんが「シフト変わってもらって17時に上がった!」と連絡をくれたので18時前にとりあえず会場に行きました。でも私は2階席・彼女は200番くらい、ということで、「今日ばかりは早く入る」という彼女の入場を見守っていったん近くのスタバに行きましたが。
しかし入場時、最初の10番くらいまでは一人ずつ呼ばれたらしいですが、1番の人が呼ばれた時に拍手が沸き起こったとか。いいなあ、そういうの。
会場に入ったのは、開演時間の10分前。私の席は2階3列目の上手側でした。どう考えてもドラムばっちりスポットで、席に着いた瞬間にちょっとびびりました。AXの2階って基本的に関係者席だったりするので、どこまで客を入れるのかなと思っていたんですが全部が一般客用に使われてまして、関係者らしき人は後ろか横で立ち見でした。なのでびっしりと女の子が座っていて、でもFC抽選だから皆ひとりで来て黙ってて、なんだか切ない景色でした。ライブ前のざわめきが、2階にはなくて。
2階の後ろだったため客席はあまり見えませんでしたが、びっしり詰まっているように見えました。
それにしても、良く晴れた暖かい日で良かったです。雨とかだったら、本当寂しいもの。

ドリンクチケットの交換もなし、アンケートやチラシの配布もなし、物販も過去グッズとCDのみ。
ステージセットも至ってシンプル。このひっそり感が、プラっぽいなあと思いました。大々的にメモリアルグッズもツアーもしない、一回のFCライブのみで終わる、というこの姿勢が、プラっぽいなあと思う。

だいたい10分押しくらいで客電が落ち、マイブラが流れてライブがスタート。
最初に明・ぶっち・正、とまとめて出て来た時の歓声がハンパなかったです。そして、その後に竜太朗くんが出て来た時はいつもじゃ考えられないくらい歓声が少なかった。Yさんなんて「いるの気付かなかった」て言ってたくらい。
ステージ衣装はウツセミツアーと同じだったと思います。
しかし私の席は、見事にぶちおと太朗しか見えなくて、竜太朗くんが移動したらドラムしか見えないような感じでして、もーほんと嫌がらせかって位にぶちおと太朗のみを見ておりました。たまーに、たまーに正くんと明くんが見えたくらい、ほんとに。
なので中盤になってから、やっと「ええ!?明くんがあご髭生やしてる!?」て気付いてびっくりしてました。遠くて良く見えなかったけど。
しかしですね、遠目にも竜太朗くんがものすごく痩せてたように見えたんですけれど。手を伸ばすと袖が落ちて、覗く腕があまりに細くて「この人こんなに細かった?」と心配になりました。二の腕まではあまり認識できなかったけれど、肘から先がびっくりする位細かった。え、激痩せしてない…?

セットリストは以下。
理科室、ナショナルキッド、cell.、蒼い鳥、イロゴト、プラットホーム、crackpot、オレンジ、斜陽、メルト、ラストワルツ、空中ブランコ、May Day、サイコガーデン、バリア、リプレイ、春咲センチメンタル

ファン投票をどこまで反映させたのか分かりませんが、意外とも納得とも言える選曲だったと思います。
まさにぶちおのこの7年間を凝縮したような、そういう選曲だったと思います。久々の曲が多くて、イントロのたびにびっくりしてた前半。ドラムが映える曲が、多かったと思う。まあ私のリクエストは一曲も入りませんでしたが(ツレに大受けされたっちゅーねん)
ライブはほんといつも通りで、いつも通りにかっこ良いライブでした。ぶっちくんはとても冷静にキメてくれました。竜太朗くんはさすがに感情過多に見えた部分もありましたが、でもしっかりと立って唄っていたと思います。正くんはとても彼らしく安定していましたし、明くんは頑張って盛り上げよう、という気合いを感じました。
とてもいいライブで、良いバンドで、もう本当、なんで最後なんだか意味が分からんわ!て思って見ていました。

以下覚え書き風に。
・理科室で始まって、どよめき。私もひい!て思った。いきなりうるっときた。これこそ最初のアルバムの1曲目なんだもの。
・ナショナルキッドはともかく、cellには本当びっくりした。全く予想外で、でもすごい嬉しかった。かっこ良かった。
・続いた蒼い鳥が泣けた。割と淡々と演奏されたように見えただけに、余計。やってくれて嬉しかった。
・曲が終わるとぶっちコール、の中、いつも通り「やあ」の挨拶をする竜太朗くん。「今日は良いお天気で良かったですね。ファンクラブ限定ライブ、始まり始まり」
・理科室やったからやんないだろうと思ってたイロゴトが続いて、びっくり。なんか、アルバムの1曲目ばかりをこうも続けてやることはないな、としみじみしました。
・そしてプラットホームー!(泣)聴けて本当嬉しかったありがとうー! 疾走感がすごい好き。途中の「いってーいってーいってー」がすごい好き。かっこ良かった。
・竜「懐かしい曲やります」で始まったのがcrackpotでしたが、それよかもっと懐かしい曲いっぱいあったやん…?と心で突っ込み。一時期ライブでよくやってた、イントロのドラムソロみたいなのはなかったけど。明くんのコーラスがきれいにハマっていました。
・竜「踊れ渋谷ー!」でいきなりオレンジのイントロ。友達Yさんがリクエストしたと聴いていたので、「良かったねええ!」と心で叫びました。すごい喜んでた。これも、ドラムが楽しいから。歌詞ぼろぼろだったけど(笑)。そういやネガポジ曲はこれのみだった。
・正くんがいっぱいドラム見てたらしくて、ちらちらと後ろ姿が見えて、ぶちおがそっちを見てるのも見えて、ああーーー(><)みたいな気持ちになりました。
・竜太朗くんも、全体的にいつもよりドラムに寄ってた、かな。立ち位置から離れられるとあまり見えなかったんだけど。
・当たり前なんだけど、曲間に竜太朗くんがドラムに向かったりするたびに客席が大騒ぎでした。
・これも当たり前だけど、あんなにぶっちコールばかりの客席はなかったです。
・斜陽にはびっくりというか、ずっこけた。でもこれ、個人的にライブでは「ドラムだけが面白い」曲だと思ってるので、この日にはアリだったかなーと。最後、ぽん、とスティックを縦にして終わるのがウツセミツアーん時からツボだったし。
・ドラムセットはツアーと同じだったと思います。スネアが3つ、見えました。ベードラのヘッドが約2年間変わらなかったんだなあ、と思った。あの時計のやつ。昔はもうちょっと頻繁に、少なくとも年末ライブでは変わってた。
・メルトが続いて、うわあこんなエモな曲やるんだ、とどきどきした。いつも通り皆のテンションがすごくて、徘徊する竜太朗くんが苦しくて、これがプラの真骨頂だよなこれで最後なんて、と苦しかった。
・続いたのがラストワルツで、これもすごい意外でした。明くんは一旦退場の模様(見えなかった)。ぶちおが口でリズム取ってて、これ一度くらい生ピアノで聴きたかったなあと思った。
・じゃあ空中ブランコに続くんじゃ、と思ったら本当に続いた! このドラムを聴けずに終われるかいって曲なので絶対やるとは思ってたけど、やっぱりすごい嬉しかった! ステージに炎が灯りました。
・竜太朗くんはいつものように壊れた操り人形みたいな動きで、それが鬼気迫ってて痛々しかったです。このギターソロがすごいかっこ良くていつも凝視なんですが、全然見えず悔しかったなあ。

・ここで煽り。「渋谷ー!AXー!まだまだ遊んでくれますかー!」の後「Plastic Tree、まだまだ遊んでくれますかー!」と強く、2回目はぼそっと言って、それに合わせてメンバーが音を出して。繰り返したところに、邪推かもしれないけれど竜太朗くんの気持ちが見えた気がしました。
・そしてMay Day。ぶちおのプラ、にとって本当重要な曲だし、本当にかっこ良くなった曲なので、力一杯楽しんできました。
・これと続いたサイコガーデンは普通にめちゃめちゃ楽しくて、ただ単純に楽しく遊ばせてもらいました。こうやって終われたらいいのに、と思いながら。
・サイコガーデンでは明くんがぶちおを見る姿がいっぱい見れた。正くんもよく見てて、竜太朗くんも振り向いて。必死でそれを見てました。バンドとしてのその姿を。
・それからバリア。ああ、こうきたか、と思った。苦しくて大好きな曲です。もう何も感じないで生きていける。あんなにも信じてた全てが今崩れていく。上に手を伸ばした、その竜太朗くんの腕があまりに細くて、息を呑んだ。
・バリアのエンディングで、口を開けながら身を乗り出したぶちおが正くんと明くんを交互に見てタイミングを計っていて、ああこの景色も最後なんだ、と思ったら涙が出そうになった。
・その流れでリプレイなのが堪んなかったです。また演奏がすごい良くて、ドラムがめちゃめちゃかっこ良くて、気持ちをぐちゃぐちゃにしながら必死で見てた。エンディングまで、最高にかっこいいドラムだった。
・「ごめんありがとうさようなら、言いたくない言葉しか出なそう」の唄い方が絶叫で、もう…て感じでした。あと何曲か、絶叫みたいになって「わー(泣)」と思った曲があったんだけど。

・ここで、ドラム台に乗った竜太朗くんが、ぶちおにマイクを渡しました。なので「え、ここで挨拶ってことはアンコールやらないの?」と思ったんですが、当たりでした。
・すさまじいぶっちコールの中、立ち上がったぶちおは冷静に、言葉を選ぶように、話してくれました。
・渕「皆さんご存知のこととは思いますが、僕は今日で卒業します。約7年間、メンバーとして、皆さんと一緒にいろいろと経験させていただきました。どうもありがとうございました」
・挨拶は本当に短くて、でもぶっちくんらしい真っすぐな言葉だったと思います。一生懸命考えて、精一杯だったんだろう、と思います。充分です。ありがとう。
・マイクを受け取った竜太朗くんが中央に戻り、これまた言葉を選ぶように、挨拶をくれました。順番とか細部はあまり覚えていないんですが、覚えてる限りの言葉を。
・竜「ほんと、うん…ありがとう。(お辞儀)…本当、ごめんなさい」(ちょっとこれにはかなり泣けた。竜太朗くんがごめんって言うんだ、てことの意味を考えた)
・竜「こんな最後でも、前向きにいけたらと思います。これからもPlastic Treeをよろしくお願いします。そしてササブチヒロシをよろしくお願いします」
・竜「次で最後の曲です。こんなに悲しい春が来るとは思ってませんでした。でも、来年は楽しい春を迎えられたらと思います」
・そして始まったのは、春咲センチメンタル。すすり泣きが聞こえる中、イントロが流れました。

・最後になった春咲の時は、さすがに気持ちに余裕はなくて、ひたすらああこれが最後なんだ、この曲なんだ、という気持ちでいっぱいでした。この曲を初めて聴いた時のこととか、春と修羅ツアーでの感動的な景色とか、この曲にまつわる個人的なこととか、色々思い出していっぱいいっぱいでした。
・途中で花びらじゃなくて粉雪が降って来て、それをぼーっと見上げた。
・「舞い散る桜で」のところの竜太朗くんのボーカルがなんかおかしくて、声がいつもと違って子供みたいな可愛い声で、…感情を抑えてるのかな、と思いました。分からないけど。
・でも、最後まで全員、きっちり綺麗に、かっこ良く演奏をしてくれました。きれいに、終わりました。

それから、全員がそれぞれお辞儀して。3人が去って、中央にひとり出て来たぶっちくんが、深々と長く、長くお辞儀をしてくれました。
そして手のスティックを2本投げて、ゆっくりとステージを去って、それで本当に最後でした。
その後、すぐに客電がついて終了のアナウンスが流れたんですが、当然のようにほとんど誰も動かずにアンコールを必死でかけまして。私は糸が切れたように席に座って、ぼんやりとただステージを見ながら、手を叩いていました。きっともうアンコールはないしメンバーも出て来ないだろう、と思ってたし、メンバーの気持ち的にも無理だろう、と思っていたけれど、それでもやっぱり動けなかった。
10分以上は皆頑張ったけれど、アンコールがぶっちコールになったりしてたけど、それでもやっぱり無理で。ステージの解体が始まって、ドラムセットが崩されていくのが本当悲しかったし、皆も泣いてました。コールが「ありがとう!」に変わったり、してた。

でも。昨日もちょっと書きましたが、私は結局ちゃんと泣けなかったんです。叫ぶ事すらできなかった。
涙目になったりはしながら、きっと顔を歪ませたまま、黙ってライブを見てた。
友達Yさんと落ち合って、結局泣けなかったと言ったらものすごい驚かれました。だってあなた一番ぶちおに思い入れがあったはずなのに、私いっぱい泣いたよ、と。うん、本当ぶちおが大好きで思い入れいっぱいあるんだけれど、すごく泣きたかったんだけど、結局泣けなかった。
それが悔しくて悲しいです。自分の、感情表現の下手さが悲しくて仕方が無いです。泣くべきところで泣けないなんて。だからまだ、気持ちが全然切り替わってません。
大声で叫んだり、名前を呼んだり、大泣きすることができれば、きっともう少し実感もリセットもできると思うのに。泣けないままだから、胸に詰まらせたままです。…苦しいです。

けれど、終わっちゃったのは事実で。それは理解してるし、ぽっかりと穴が空いてて、どうしたらいいのか全然分からない気分です。
私が以前、それこそ7年前、たかちゃんの時に書いたお話が「ユアステイン」なんですが、そこでの竜太朗くんの台詞「時間が解決することがあるだろうけれど、どうしたらいいのかまだ全然分からない。いないのが、ただ悲しくて寂しいよ」というのがその時の正直な私の気持ちで、7年経った今、また同じことを感じています。
好きだったなら、すぐに吹っ切れる訳ない。そんなの嘘だ。
前向きに考えて、そう行こうとしてても、全てをすぐに吹っ切っている訳がない。
それこそ時間をかけて、無理にでも頑張って進むしかないんだ。頑張らずに、時間もかけずに、すぐになんて、無理だ。
それはファンにしてもメンバーにしても、同じだと思っています。

正直、夜中に知った次のFC限定については、瞬間的に怒りすら沸きましたけど(苦笑)。こんなすぐに発表されても、それを単純に喜べるのはぶちおに思い入れない人だけやろ!と。しかも同じ会場。友達も「しばらく喪に服させろ!」と怒ってた。
いや、まあ、次を示してくれるのは良い事だと思うし、事務所側としては安心してください的な感じなのかもしれないですけれど、ファン心理ってのはそうじゃないっていうのをね…はあ…
でもまあ、行くんでしょうけれどね。はあ。

そんなこんなで、ぐちゃぐちゃ長々と書きました。乱文失礼いたしました。私も混乱してるようです。
サイトのこととか、他に感じたこととか、また後日書きます。

そして、拍手下さった皆さん、ありがとうございました。


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佐山葉月 [MAIL]