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女性天皇

2005年11月14日(月)


10日ほど前の話題になってしまうが・・・

髭の殿下の愛称で親しまれている三笠宮寛仁親王が、自身が会長を務める福祉団体の会報で皇族としてはじめて「女性天皇」に触れられた。

万世一系、一二五代の天子様の皇統が貴重な理由は、神話の時代の初代・神武天皇から連綿として一度の例外も無く、『男系』で続いて来ているという厳然たる事実」と強調。
〈1〉皇籍離脱した元皇族の皇統復帰
〈2〉女性皇族(内親王)に元皇族(男系)から養子を取れるようにし、その方に皇位継承権を与える
〈3〉廃絶になった秩父宮や高松宮の祭祀(さいし)を元皇族に継承してもらい、宮家を再興する――などの方法を挙げられている。

先ず、男系天皇と女系天皇の違い。
男系=父方を辿ると天皇に繋がる家系=初代神武天皇に繋がる=万世一系。
女系=母親や祖母など女親を介して天皇につながる家系。
↓ ↓ ↓
・男系女性天皇=父方を辿ると神武天皇に繋がる。万世一系。
・女系天皇=父方を辿ると神武天皇に繋がらない=万世一系の皇統ではない=別の皇統。

例えば、愛子さま自身は「男系の内親王殿下」であられるので、愛子さまが即位されても「男系女性天皇」となり、神武天皇から続く皇統が保たれる。
しかし、愛子さまの配偶者が男系男子でない場合(恐らく民間人の可能性が高い)、愛子さまのお子さまは「女系」となる。

何でも「代々男親から男の子へと必ず継承されるY染色体が万世一系の皇統を保つ」のであり、女系になるとこのY染色体が代々続いている天皇のものとは違ってしまうそうだ。
日本(天皇家)の歴史と伝統を守るために、三笠宮寛仁親王は上記の3つの考えを提案された。

しかし、そこまで「男系」にこだわる必要がどこにあるのだろうか。
「女系」であっても、血が繋がっていないわけではない。
戦前は11の宮家があった。
遠く室町時代に創設された伏見宮家の系統であるが、男系として皇室と同じく神武天皇以来のY染色体を継承されている。戦後、占領軍の命令で皇籍離脱を強制され、今は民間人となられているが、現在も8宮家が存続し、久邇(くに)、賀陽(かや)、朝香、東久邇、竹田の5家に男系男子がおられることが分かっている。
現在も8宮家が存続し、久邇(くに)、賀陽(かや)、朝香、東久邇、竹田の5家に男系男子がおられることが分かっている。
これらの「皇族を復帰」と簡単に言うが、平成17年度の皇族費の総額は,2億6,967万円。
これは、日本国民の税金でまかっているのであり、皇族が増加するという事は、国民の負担が増加するのである。
また、女性皇族(内親王)に元皇族(男系)から養子を取れるようにし、その方に皇位継承権を与えるというが、結婚当初から将来子供ができてもできなくても養子を取ることが決められていることになる。

もちろん、守らなくてはいけない歴史や伝統はあるだろう。
しかし、「男系天皇の継承」というのは、国民の負担を増加させたり、無理に養子を取ってまで、守らなくてはいけない伝統だとは、私にはどうしても思えない。

三笠宮寛仁親王は、更に第四の選択肢として、
「昔の様に、「側室」を置くという手もあります。私は大賛成ですが、国内外共に今の世相からは少々難しいかと思います。」と述べている。
まるで、『女は子を産む道具である』と言っているようで、きわめて不愉快な発言である。



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