rokoのNotebook

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狭い日本、そんなに急いでどこへ行く②

2005年05月09日(月)


hideさんが書き込んで下さった「みんなの掲示板」を読んで、思い出したことがあった。

それは、もう20年以上前のこと。
就職して1年目の夏休み、友達と二人、九州旅行をした最終日のことだった。
福岡→羽田の飛行機の最終便で帰ってくる予定で、その日は午後、有田の方へ回る定期観光バスに乗った。
観光バスの最終目的地は、福岡空港。
予定の飛行機の1時間以上前に到着する予定だった。
有田焼の窯元も幾つか見学して、予定通りの時刻で帰路についた。
ところが途中で事故があり、大渋滞に巻き込まれてしまったのだ。
それでも1時間以上あるのだから、大丈夫と思っていたが、バスは一向に前に進まないまま、いたずらに時間ばかりが経っていく。
このままでは、間に合わない。
電車の乗換えと違って、飛行機は国内線とはいえ、チェックインも必要だ。
どこか電車の最寄の駅でも下ろして貰った方が早いのではないか。
そう思って、添乗員さんに相談してみたが、どこへ行こうにも、この大渋滞ではどうしようもない、との答えだった。
その時に、氏名を聞かれ、他の乗客にも同じ便に乗る人がいるかどうか確認していた。

私たちは、飛行機に間に合わなかったら、新幹線はあるだろうか?
もう一泊しなくては、ならなくなったら、ホテルも見つけなくてはならないし、翌朝の飛行機も確保しなくてはならない。
諦めて覚悟を決めたとはいえ、まだ社会人一年目の世間知らずの女性二人、心細い思いでいっぱいだった。

福岡空港に着いたのが、飛行機のフライト時刻の5分後。
ところが、到着する少し前に、添乗員から、航空会社と交渉の結果、なんと飛行機が待っていてくれているというのだ。
空港には(航空会社の)職員が待機しているので、指示に従って欲しいとのこと。
そんな事を聞かされても半信半疑だったが、本当に空港に到着したら、数人の職員がいて、チケットを確認しただけで、荷物も全て持ってくれて、全速力で、飛行機の中へ。
私たちが椅子に着席して、シートベルトを締めて直ぐに、飛行機は飛び立った。

近くに座っている他の乗客に聞いてみたら、機長の方から定刻より遅れるという事情説明がアナウンスされたそうだ。
もしかしたら、乗客の中には、急いでいる人がいたかもしれない。

何はともあれ、私たちは、その日のうちに、無事に東京へ戻ることが出来た。
今の時代だったら…やっぱり考えられないことだろうな。

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