デイドリーム ビリーバー
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2002年05月03日(金) まだまだ遠いウェディング

実はもう先月の話だけど、USJに行ってきた。

日帰りで。
しーん。


私だって、ほんとは泊まりがよかった。当たり前じゃないですか。
東京からUSJ日帰りってありなの?

ホテルの部屋に帰るとき、「ただいま」って、恥ずかしそうに笑いあいたかった。
(妄想)

窓から夜景を見てる時に、背中からぎゅうって抱きしめて欲しかった。
(妄想)

お風呂あがりにはビールでも飲みながら、テレビにあれやこれや言い合ったり
並んで歯磨きしたり、もちろん、いちゃいちゃもいっぱいして


朝日の中、ゆっくり目覚めて
「おはよう」って、言ってみたかった。

「おはよう」って、
寝起きの、かすれたみたいな優しい声で、言われてみたかった。

朝マックでいい、牛丼屋の朝定でもいいから、一緒に朝ごはんも食べたかった。


でも今回は、涙を飲んで日帰り。




というのも、まず、
彼の高校時代の友人が、めでたくも結婚の運びとあいなり、
その会場が、神戸で。
翌日は、偶然私と彼の共通の休日。
晩ご飯食べるだけにしようか、とも言ったんだけど、彼が
いや絶対一日デートや、の一点張り。頑固者。

結婚式、披露宴、2次会、そしてホテルに帰ってからも
久しぶりに会う友達と、夜通し飲み明かすだろう彼に
翌朝あわただしく戻ってきてもらって、疲れた顔でデートするぐらいなら

私が翌朝、大阪に行って、
彼には、朝ホテルでゆっくり寝ていてもらって、
大阪でデートっていうのもいいね、っていう話になって。

費用は嵩むけど、新幹線代も一部もってくれるというし
いずれ、USJには行こうと言っていたし
これをのがすと、しばらく旅行には行けなさそうだという予感も
二人の間にあったので

行ってきましたUSJ。




こういうところって
「傾向と対策」みたいなのがあるじゃないですか。

来たからにはめいいっぱい楽しまなきゃ損、みたいな
最低あれとあれには乗らなきゃ、みたいな

「目的と成果」みたいなのがあるじゃないですか。


いつもは
特に何の目的ももたず、うろうろとかいちゃいちゃとかするだけなので
共同作業なんていうと大げさだけど、そういうデートは初めてなわけで

(乗る順とか計画たてるのかな)
(それとも気分次第かな)
(2時間待ちなんて、疲れてお互いイライラしないかな)

と、少しは不安があったんだけど

びっくりするぐらい、すごく息が合って楽しかった。



彼を思い浮かべると、いつもは
真正面に向かい合って立って、抱きしめあうようなイメージなんだけど

この日の二人は、腕をがっちり組んで
次の目的地を指さしながら、ぐんぐん歩いていく感じ。

私が珍しく、ジーンズをはいていたせいかもしれない。



だいたい彼が、きれーなお姉さん系が好きだっていうから
会う時はどうしても、スカートにピンヒールが多くて、
だから、ジーンズはどうかな、と思っていたんだけど
意外にも、彼は喜んでいた。

「セクシー!セクシー!」って、お世辞と思いつつ、悪い気しない。
腰にまわす手が、いつもはウェスト近くなのが
この日は妙に上下していた。腰骨のあたりとか。

ていうか「おしりーおしりー」ってうるさい。
でも途中で、はっと気がついて、がくっとうなだれて
「これじゃあパンチラ写真が撮られへん…」って。
いつそんな写真を撮っていいと言ったんですか。

この人ほんとに、ただのエロオヤジだ。




結婚式の翌日ということもあって、なんとなくそういう話になる。

「宙ちゃんはどんなウェディングドレスが似あうんかなぁ。
 やっぱりシンプルなやつかな。
 なんかこうスーッとしてて、サーッとしてて、前から見たら清楚な感じで
 でも実は背中がスコーンとあいてるようなんがいいなぁ…」

なんかこの人、夢見てる。


ちなみに、私たちに結婚の予定はまったくなく
これは本当に単なる、彼の妄想。

彼は元々結婚願望が強いので、こういうことを軽々しく言うけど
本当はこれから数年は、結婚どころではない。
前の彼女と別れたのも、この辺の意見の食い違いのせいでもあるし。
彼女は辛かっただろうなあと思う。
すぐに結婚する気もないくせに、こういうこと言う男って
どうなんだろ。生殺しじゃないのかな。
それとも、彼の方が、そういう彼女を察して
言うのを自制していたのかな。ああ、そっちのような気がしてきた…。


実際私も、付き合いはじめには言われた。
「数年は結婚できない」って。

付き合いはじめたばっかりで、何言ってんだ、この男
って感じだけど。
私も恋に舞い上がっていたので、「いいよ」って言って
「待つのはつらいで」って言われて、また「いいよ」って言って
抱きしめられたときは、なぜかとっても幸せだった。


私は多分、そんなに辛くないだろうと思う。

そりゃ、彼とつきあいだしてからは、
一緒にいたくてしかたないし、他の方々の日記を読んでいたら
楽しそうに一緒に住んでたりするし
結婚なさったりするし(おめでとうございます)

私も一緒に住みたいー!
私も結婚したいー!
と、一時期病気のようにもなっていたけど
ていうか、今もその病気中だけど


まあ、それはともかくとして
私に、それ以上に欠けているものがあるとすれば、それはまさに、結婚式願望。

花嫁さんに憧れたことがないのだ。ウェディングドレスも
きれいだとは思うけど、着たいと思ったことはない。

そもそも「式」というものが苦手で。


それに結婚式って、花嫁主役、みたいなところがあるじゃないですか。
私、主役は苦手です。
こっぱずかしいので勘弁してくださいって感じです。


だから、一応言ってみた。彼に。
ウェディングドレスも「あんまり着たくないかも…」って言ったら
彼は確実にショックを受けたもよう。

「なんで〜!似合うのに!絶対似合うのに!」
「だって興味ないもん」
「これは何とかして、宙ちゃんの意識を改革せねば」
「難しいと思うなー」


そしたら、彼はしばらく考え込んだあげく
「よしわかった!」っていきなり叫んだ。

「こうなったら、あれでもいい。あれで我慢する」
「何?」

「セーラー服」


…はぁ?


私の表情を見て、彼は慌てて言い直した。

「いやっ、ナースでもいいし!」
「はあ!?」
「あ、じゃあ、もうスチュワーデスでも我慢するし!」


彼にとってウェディングドレスって
もしかして、コスプレの一貫だったんだろうか。

今年28の私と、今年31の彼。
ウェディングへの道は、まだまだ遠いらしい。


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