「間違ってます。」
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2002年08月06日(火)
いわしの頭
今回はもしかしたら怖い話なので、その類が嫌いな方はご遠慮ください。

私はわりと信心深かいのかもしれません。
別に特定の神様を信じているとか、変な宗教にはまっているとかじゃあないです。
私にとって、神様はよくわからないものです。
それでいいと思っています。

さて、お話は十年ほど遡ります。
私はバイトで稼いだ金をつぎ込んで買った当時最新型のカメラを携えて、奈良・京都、神社仏閣めぐりをしていました。
とある山をあてもなく散策していた時のことです。
田んぼや畑の真ん中に、その神社はありました。
鳥居の向こうはこんもりと茂った木々に覆われ、社務所も見当たらぬお社がありました。
その旅の趣旨から、私はとりあえずお賽銭でもあげて撮影させてもらおうと、鳥居をくぐったのでありました。
暦の上では秋でしたが、まだまだ暑い盛りのことでした。境内に踏み入ったとたん、それまでの暑さが嘘のような、汗がいっせいにひくような寒気を感じました。
理屈じゃありません。
「恐怖」が背中にのしかかるような感覚でした。
一応ことわりをいれさせていただきますと、私には霊感の類はございません。生まれて初めて感じる、ただ理屈のない寒気を感じたのでした。
その時、すぐにとってかえしたのか。記憶では、それでもお社に手を合わせたような覚えもあります。
ですが、とても写真を撮る気にはなれずに、逃げるようにもと来た道を返した覚えがあります。
神様は「良い」ものばかりではない。
荒い神様もいれば、怖い神様もいるということでしょう。

少し話は変わりますが、その旅で、私は京都の清明神社を訪ねました。
残暑の厳しい折、お水がとてもおいしかったのを覚えています。
数年後に、記憶をたどって清明神社を探したときには、そこに至ることはできませんでした。まあ、どうしても行きたいという気持ちもありませんでしたので、結局その時はあきらめたのでした。

まあ、生半可な気持ちでは、姿を現してくれない場所なのかな、とも思いました。

神様って、本当によくわかりません。
なにせ神様ですから、人間の理屈なんて通らなくて当然なのかもしれません。


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