ミドルエイジのビジネスマン
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子供たちも大きくなって、もう中学生、クリスマスイブの興奮も「それなりに」程度のものとなった。
手巻き寿司の約束で朝一番に買い出し。大トロをひとりに一切れずつ買おうかという気の小さいお父さんに、マグロの好きな長男は「トロはいらないから、赤身の短冊を買おう」と一見けなげに主張し、結局は大量の赤身も大トロもせしめた。彼は子供をかわいがるお父さんの心理と行動パターンを熟知しているのだ。
次男は宮城県のカキを一袋カゴに入れて密かに目的を達した上、おまけに小さいとき愛は盲目の母親から甘エビを口いっぱいに詰め込まれて以来、海老が嫌いになってしまった兄から、大きなボタン海老を無償で貰う約束をしてご満悦だ。
お父さんは、トリを一羽丸ごと買ったはいいが、4人家族なのに鳥類には鶏モモが2本しか付いてないことに気がついて心を痛め、追加で鶏モモを二本買い足して算数を合わせ、オーブンで丸焼きを作るための指揮命令態勢を取った。
帰ってみると秘書はひとり脱出してスポーツクラブに泳ぎに行っていたらしく家はもぬけの殻だった。手巻き寿司の下ごしらえも、鶏の丸焼きも次男とお父さんがやったので、お母さんの仕事は寿し飯を作ることくらいだ。子育ても楽になったものだ。
もはや、サンタクロースが今どこを飛んでいるかという話題も出ず、なんとも高揚感のないクリスマスパーティとなったが、お父さんは密かにお菓子の詰め込まれた銀の長靴を準備して子供たちが眠りに付くのを待っているという静かなクリスマスイブだ。
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