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2008年08月16日(土) ■ |
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〜闇の子供たち〜映画感想
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最初のほう、やや冗長な感じ。 タイに行くのが怖くなる。ヤクザだらけか。 プーミポン国王はのんびり写真撮ってる場合じゃないぞ。 と、よその国の政治に口出してみる。 微笑みの国といいながら 不思議いっぱいだ。 日本も最近おかしいけどね。
★チット(役名)=人買いのタイの髭男 子供を車で運びながら口ずさむハミングが TVアニメ・タイガーマスクの「みなしごのバラード」。 漫画をアニメなんて言わなかった昭和の漫画。 「温かい人の情けも 胸を打つ熱い涙も 知らないで育った俺はみなしごさ…」のフレーズ。 充分描かれてはいないけど、この男も育ちの貧困ゆえに、幼児期に性のトラウマを持っている。
★NGOのボランティア、宮崎あおい。 若いがゆえの青臭さ、真っ直ぐさ。 力が無くても、自分に言い訳したくない、何か自分に出来るはず、 そんな理由で砂漠に水撒くような行為が尊い。 でもほんとに、砂漠でひしゃくの水撒いてる感じが悲しくてしょうがない。
★江口洋介 新聞記者。タイに派遣されていて、日本に家族がいるのに連絡もとってない、 毎日飲んだくれてる様子が、日本の記者のセリフからも伺える。 正義心で動いててカッコいいけど、ラストで壊れる。 ある意味一番ショッキング。
★佐藤浩市&鈴木砂羽=自分の子供をタイで心臓移植手術させる夫婦。 自分の子供にタイの生きてる子供の心臓を移植させる。
…フツーに考えて、倫理感がどうとかより、単純に気持ち悪くないか? 提供者のあれこれを知らなくて移植するんじゃなくて、 生きてる子供の心臓だと知ってて自分の子供にその心臓が移植されることが、 単純に気持ち悪くないのか? 自分の子供が死に掛けていて、頭がおかしくなってる? 誰が穿いたか判らないパンツを穿くより ずっと気持ち悪いけど。 後味悪いのも一生続くんだけど、それが判らないだろうか。 他人の不幸の上に立脚した幸福なんて、長続きするわけがない。 むしろ大きな罰が当たる。断言する。
★少女趣味の変態の若い日本人が、小綺麗なホテルに少女を「お持ち帰り」して、 いわゆる「ハメ撮り」した状況を、裸のままノートパソコンでアップするシーンがある。 まさにリアルで吐きそうだ。 今わたしが、このレビューを書いてる同時刻、 全く同じことをしている奴がきっといる。死ねばいいのに。
高校時代、ボランティアサークルにいた。 2年のとき、福祉大学を受験するかどうか悩んで、 施設訪問のときにたびたび感じた、行政と福祉の乖離。 多分両方の狭間で苦しんで、きっと正義心ゆえに心が折れてしまう自分が 想像できて、福祉の道を将来の選択肢から外した事を思い出した。 わたしは若い頃からダメダメだ。見て見ないふりをした。
桑田佳佑の歌はきらいじゃないけど、 エンディングで昭和歌謡ムードたっぷりで流れて すっかり興ざめした。
映画の帰りに、原作買ったのでぼちぼち読んで、またレビュー書きます。
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