2002年09月02日(月)  かぐわしき ある春の夜の おたわむれ



今日は、ここぞとばかりに昼まで寝てやりました。
お蔭で風邪はずいぶんよくなったような。

明日からまた学校です。うげぇ。

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私が今滞在している家のホストマザーは、
自分のやり方、自分の意見をはっきり持った、
ずいぶん頭のキレルしっかりした女性です。


生まれも育ちもイギリス南西部で、
厳格な由緒正しきお嬢様女子校に通い、
ときにはハメを外すこともありましたが、
基本的には母親の言いつけをよく守り、成績も優秀でした。

大学では、秘書になるための訓練を受け、
大学卒業とともに、22歳でオーストラリアに渡り、
昼間はアルバイトをこなしながら、
アデレードの大学の大学院の夜学に通いました。

そんなとき、
23歳で今のホストファザーと出会い、24歳で結婚。
27歳で長男を出産。31歳で長女を出産。

今では立派な家を所有し、
片手間に英語の教師をしながら、
家族4人と犬1匹で何不自由なく暮らしています。


家族が快適に生活できるように、
きれい好きの彼女は常に家の中を整頓し、磨き、
育ち盛りの子どもが汚してくる洋服を、毎日洗濯します。

西洋人には珍しく、彼女は太る体質を持っておらず、
背は高くないものの、スマートで自分の見せ方をよく知っているので、
いつも彼女のイメージにぴったり合ったセンスのよい洋服を身につけ、
背筋を伸ばしてさっそうと歩く姿は、誰もがうらやむところです。


そんな彼女が今日の夜、書斎にこもって、コンピュータに向かい、
なにやら仕事で使う資料を作っていました。

この家の書斎のリビングへ続く出入り口にはドアがありません。
リビングから彼女の熱心に仕事する姿が見えるわけです。

リビングでくつろいでいた私が、
偶然なんの気なしに彼女の方に顔を向けたとき、
机に向かって椅子に座る彼女が少し動くのが見えました。


彼女は、ほんの少し片尻を上げたかと思ったら、いきなり、

ブーーーーーーーーーーーーーーーッ


びっくりしました。

それは、まぎれもなく、屁でした。
彼女はなんの躊躇もなく放屁したのでした。


次の瞬間、はっと私の方を振り返り、
しばらく無表情で私の顔を見つめたのち、
彼女の顔はいきなりカァっと真っ赤に変わり、恥ずかしそうに、

「ごめん。あまりに仕事に熱中しすぎて、無意識にしちゃった」

と。

私はあまりの気まずさに、
ただただ笑い続けることしかできませんでした。


そんな風の強い春の夜のできごと。


つづく。


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