2002年06月15日(土) 日本食 初めて食べる 人を見る
来週の火曜日(18日)が私の誕生日なので、
今日、サリーが予約していたくれたアデレードの和食レストランに食事に行った。
来てくれたのはサリー、サリーの両親、学校の事務のおばさん(ブレンダ)。
私も入れて5人の小さなお誕生パーティ。
さてさてその和食レストラン、
「相撲ステーション」というベタな名前で、
ロゴマークが右手にドンブリ左手にお箸を持って、うん■座りしているお相撲さんで、
入り口が鳥居の形になっていて、店内にはスマ●プの曲が流れていたことを除けば、
まずまずな感じでした。
シェフのうちの2・3人は日本人だったみたいで、味も量も大満足。
お客さんも結構入ってたし。(ただし日本人は皆無)
面白かったのは、料理が出てくる度に、
目玉が飛び出すほど目を見開き固まる私以外の4人の様子。
中華やタイ料理は結構メジャーになってるけど、日本料理はそれほどでもないらしい。
特に、私のいる寒村の住人にとっては、
中華料理だってそれほどメジャーじゃなかったりする。
最初に出てきたお寿司の舟盛りでみなさんいっせいに凝固。
私がどうやって食べ始めるか固唾をのんで見守る。
私がお箸でサーモンのにぎりをとってお醤油をちょっとつけて口に入れると、
「それ、生?」と恐る恐る訊いてくる。
「生だよ」と言うと、「じゃ、これは?」とまぐろを指差す。
「それも生。全部、生」と言うと、ようやく堪忍したのか、
めいめいにお箸を持って、お寿司を取ろうとする。が、うまくつかめない。
お箸を両手に1本ずつ持って、持ち上げようとしてみたり、突き刺そうとしてみたり。
見かねて、「お寿司は手で食べてもいいんだよ」と言うと、
「なんだよ、早く言ってよ」ってな感じでみんな手で食べ始めた。
しばらくすると、舟盛りの横に置いてある小皿に乗ったガリを指差して、
「これ、何?」と訊いてくる。「甘いしょうがだよ」と教えてあげると、
「私、しょうが好き♪」とブレンダが1枚とって口に入れる。そのまま凝固。
私が「甘い」と言ったのがいけなかったらしい。。。だって甘いと思うんだもん。
そんな感じで食事は続き、コースも佳境にさしかかったとき、
お椀に入ったお味噌汁が出てきた。
これまでは、手づかみかお箸を1本ずつ両手に持って解決してきた日本の料理。
熱い汁物ではそうもいかない。みんなお椀の中身をまんじりと見ながら凝固。
気を取り直して、「これ、ホウレン草?」と
お味噌汁の中のワカメを指差しながら明るく訊くサリーに、
「海草だよ」と答えると、再び凝固。西洋人は海草が苦手な人が多い。
私がお椀を手に持って、お椀の縁に口をつけて飲むと、
「なんだ、持ち上げていいのか」とほっとした様子で
お椀を持ち上げてお味噌汁を飲み始める4人。
でも、中身がなかなか口に入ってこない。
お箸1本でワカメをひっかけてすくい上げる。これは成功。
お箸1本の上にお豆腐を乗っけてプルプルしながら持ち上げる。
これは失敗(私でも無理)。
「フォークもらう?」と何度訊いても、
「いや、いい」と言って頑張っていた4人だけど、
しびれを切らしたサリーがウエイターに
「フォーク1本ください」と言うのを皮切りに、
「1本じゃなくて、2本」「いや、3本」「4本だ」と次々にギブアップ。
それからの食事は当然のごとくすごーくスムーズでした。
そんなこんなで一波乱も二波乱もあってテーブルの上は無茶苦茶になってたけど、
最終的にはみんな初めての和食を楽しんだみたいだった。
私も久しぶりの和食をお腹一杯食べられて、大変満足でした。
プレゼントに、クッカバラ(ワライカワセミ)の小さなぬいぐるみを
みんなからもらった。
サリーのパパが、一目見て私にぴったりだと思って買ってきてくれたらしいんだけど、
サリーのパパはものすごくシャイで
人とあんまり接しない人だというのを知っていたから、
なんだか涙が出るほどうれしかった。
この小さくて白くてポヨポヨしたクッカバラを大切にします。
え? いくつになるか知りたい?
134×(349+298)÷3211.037 歳です。
つづく。
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