![]() |
思い込み。 - 2005年10月29日(土) 人間とは思い込みの激しい生き物である。 それは、知能が高いゆえの宿命なのかもしれない。 私の場合をいえば、 昔、「割烹」という字を「わりてい」と読んでいた。 また、2、3年前までは日本人の約5割がたぶんそうであるように、 「台風一過」を台風のファミリー、「台風一家」のことだと思っていた。 これは、ある日の天気予報で、旦那の指摘により 間違っていたことが判明した。 で、もうそんな思い込みの類はないだろうと思っていたら、 先日、私が思っていた「こなきじじい」が「こなきじじい」ではないことが 夫婦の会話の中で発覚したのだ。 「こなきじじい」とは言わずと知れた「ゲゲゲの鬼太郎」に 出てくるキャラクターで、 赤ん坊の泣き声を出し、相手にしがみつくと石のように重くなる爺さんである。 だが、私は旦那に言われるまで、ずっと「粉を始終、石うすでひいている爺」 だと思っていたのである。 「こなきじじい」は「粉引きじじい」の詰まった形だと思っていた。 我が家では日常的に 「こなきじじいみたいじゃん」とか 「こなきじじいライク」とか 「ズバリ!こなきじじい」 などと、「こなきじじい」という言葉を良く使う。 それは、上半身にのみ毛布をかけ、下はパンツ一枚。筋肉隆々の生足2本が その毛布からにょきっと出ている、という上だけやたらボリューム感のある 旦那の寝姿によるものだ。 彼はこういう寝方がとても好きだ。 こうして日記を書いている今も、彼は隣の部屋で 「こなきじじいスタイル」で寝ている。 けれど、私は「じじいが粉を一生懸命ひく様」を もう彼の寝姿から想像したりしない。 思い込みの激しい人間という生き物は、学習する生き物でもあるからだ。 おしまい。 ...
|
![]() |
![]() |