台所のすみっちょ...風子

 

 

その男、スナフキンにつき。 - 2002年06月28日(金)

今朝未明、一人ぼっちで起きていると、

かすかに聞こえるジャンジャカジャン。

あれは、ギターの音に違いない。

フフフン・・。かすかな音も聞き逃さないゾ。

さらに耳を澄ます・・。

遠吠えのような声も聞こえる。

午前3時半。

こっそりと窓を開ける。

ドーン!

その途端、私の耳に乱れ弾きのギターと

オオカミの遠吠えのような音が。

暗くて、よく見えないが、マンションの中庭

で、若い青年とおぼしきヤツが、

ジャンジャカジャンウオ〜ウオ〜とやってるらしい。

その音は悲しげというよりは、八つ当たり風だ。

何か仕事であったのか?失恋か?

このお姉さんに相談してみろ!

そんな事を思いめぐらしながら、しばし窓際

に立つ私。

ギターの音色が梅雨寒の、ひんやりとした透明な

空気の合間を縫って、しっとりと響く。

彼の一人ぼっちの舞台。観客は私だけ。

2人ぼっちのコンサート。

・・・だが・・・惜しい・・歌がヘタだ。下手過ぎる。

もうちょっと、修行してから来い!!

私はゆっくりと窓を閉めた。

彼の音が遠くなった。

さあ、寝よ〜っと!

よかった・・・防音サッシで。








...




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