あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
猫氷 2005年01月09日(日)

ああ、猫も凍るのだね
こんな寒い夜には
しっぽの先まで

冷たい
大地に朝日が訪れて
かぎろひの立つのに
君は起きないのだね
いや、君という名前であった
こおった、かたち、は

猫であったモノ
生き物であったモノ
になったモノが君ではないように
朝の光は霜柱を溶かして
凍った大地を凍っていた土に変えてゆく

寒い、かい?

かけそびれた言葉をそこらに放って
穴を掘った
いつか
私であったモノも埋められるように





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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe