七竃雑記帳
桂木 炯



 ながでんわ




この日は友人と長電話
いやーもう、面白い話たくさんだった
なんか、満腹って感じだった(笑)


その時に思いだしたんですが
こないだの学校メンバー呑みの時

比較的平均年齢が高い中
唯一の20代、そしてたいそう可愛いお嬢ちゃんが向かいに座ってまして

突然

「なにかお話ししてー!」

と言い出したので
一応


「むかーしむかし、あるところに・・」


と、ベタなボケをかましておいたんですが


「ちがう!もっと色のある話」


「・・・・というと・・ろまんす・・かな?」


「そう!ロマンス!!」



無論私の脳裏には
例のあの曲くらいしか浮かんでこない
さぁ困った!!


というわけで

まわりに
「ろまんすを聞きたいそうです!!」

と、ふってみるが

ろまんす・・ろまんす・・ろま・・・

と、つぶやき考え込む
大人たちであった(あぁもう・・)

「無いのロマンス!?」

と、素っ頓狂な声で言われるも
全員黙して語らず
顔つきからして
頭の引き出しから過去の数々の逸話を引っ張り出そうと
しているのはわかるのだがだんだん遠い目になってきて
なんだか、非常に淋しい絵面に
どうやっても無駄な努力

私でさえも

「ろまんすかー・・・あれへんなぁー・・・」

とか、どこぞのオッサンのような口調で
呟くにとどまってしまった

最後には


「大人になったら無くなるのロマンス!」


とまで言われるしまつだが
いっこうに思いつかずにいた人々
良く考えれば「自分の娘がそのお嬢ちゃんと同い年」
だとかいうおじ様までいるのだから
やはり無理な話
第一、人のケツを平手でしばくような授業を
すすんでうけているいい大人に
そんな話ができる人はいないのだと思う


「いや大丈夫、お嬢ちゃんになら
 輝かしい未来が、ちゃんと待っているよ
 心配しなくても
 適当な頃に白馬に乗って来てくれるよ!」


とか、なだめて終了(お前いいかげんな)





そんななんともかんともな話を
していたら
某所でリーダーも同じようなことを口走っていた様子

多分
頭の引き出しに収まってる辞書が似てるんだ
きっとそうだ・・・
多分、新明解の第四版あたりだ
きっとそうだ・・・



※新明解国語辞典の略:
 説明文や引用文が独創的で素晴らしい辞書
 食物の説明がかなりの率で「うまい」で終わっていたりする
 なかでも第4版はかなりおもしろいことになっているが
 現在は入手困難だとか・・欲しい。(今書店にあるのは6版)

 
 
 






2005年09月25日(日)
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