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【父との秘密】帰らない - 2002年07月06日(土)

いつ処女じゃなくなったのか
知りたいと言っても誰かに聞けるわけでもない。
今のあたしに必要なのは何かを知る事ではなく
これからどうやって地獄から逃れるか、だ。

中学生のあたしは、例の悪いグループとその後も付き合っていた。

家に帰りたくない
その一心で。

中学生の頃というのは、大体の友達が門限は夕飯前で
夜中まで付き合ってくれる人などなかなかいなかった。
そこであたしはあのグループと付き合うことにしたのだ。
母のいない時間にさえ、あたしがいなければ
父はあたしに手を出してくる事は無かった。

年端も行かない子供達が夜の街を歩き回っている。
あたしもその中に混じった。

初めて酒を飲む店に足を踏み入れた。
初めて家族と一緒ではなく居酒屋に入った。
祖父の飲むビールをいたずらで舐めた程度だったあたしが
今こうして友達と酒を飲んでいる。
試しに煙草を吸ったりもしてみた。
なんだか不思議な空間がそこにある気がした。

友達と一緒に過ごしていると
自分が全てから解放される気分になって
このまま楽しい事ばかりが過ぎていくような気がしていた。



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