心波検査
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また始まった。 また始まった。
やっぱり何度でも繰り返すものなのだと、改めて実感しながら溜息をつく。
病気は明らかに良くなってきている。 それを拒む自分が潜んでいる。 病気を自分のステータスだと思っている私が此処に居る。 薬を飲む事で何らかの満足を得ている私が…。
この日記に、この話を何度書いたことだろう。
私は治りたいと思いながらどこかで病気の侭がいいと思っている。 治りたいという気持ちと、治癒を嫌悪する気持ちが共生している。 「共生」というと聞こえはいいが、「混在」というともっと当てはまるだろうか。
昔通っていた小さなメンタルクリニックの先生は言っていた。 「治りたくないと思っているうちは治らない。 治りたいとか治りたくないとか、そういうことを自然に考えなくなる時が来る。 そうすると、熟した木の実が勝手に地面に落ちるように病院から足が遠退く。」
これが本当なのだとしたら、私はまだ"治らない"範疇の人間。
喜んではいけない。 喜んではいけないと自分を諭すと言う事は、喜んでいる自分が居ると言う証拠。
いつになったらこのループから抜け出られるのか…。
安宅 さゆみ |