昨夜のことです。

　いつもよりも少し遅い時間に、すっかり人気のなくなった台所に入って、夕食を確認すると、予定通りの焼きそばの皿にはフードカバーが掛けられていました。
　その横には、ウリの漬けものと、残りご飯を入れたお茶碗が、何故か倒れており、ふと見るとラップに穴が開いています。

　？？？

　そして、テーブルにこぼれたごはんつぶ…

　？？？

　カタッ　という音とともに、目の前の窓枠を走り去るものがありました。そのままソレは湯沸かしの背後から、クリナップの後ろに消えて行きました。

　はい、「ね」です。漢字で書くと「子」ですね！

　とっさのことだったので、見送ってしまいましたが、とっさでなくても、見送ったでしょう。さすがに手を伸ばして掴もうとは思いません。掴めそうな大きさだけど、ムリ…

　最近、音だけは聞こえるような気がしていたんですが、やっぱりいた！という気持ちでいっぱいでした。

　…ということは、つまり、ごはんつぶはヤツの仕業と言うことです。
　冷静に、ラップの掛けられた漬けものとごはんは破棄して、焼きそばだけ食べることにします。冷蔵庫から、自家製紅ショウガを出して漬けもの代わりにして。
　大丈夫です。フードカバーはプラスチック製ですし、皿に平行に置かれてましたから、餌食にはなってません。
　いくらなんでも、ヤツが焼きそばに手を付けた後、フードカバーを元に戻すなんて、そんな器用なマネができるはずがありません。

　という、ことで。

　家族に報告して罠を仕掛けて貰い、見事に今朝引っ掛かっておりました。
　良かった、クラバットみたいに賢い子じゃなくて。
　それにしても、ヤツはどういうわけか、私の前にしか姿を現さないのです。なめられてると思うと余計に腹立たしい。
　毎年出るので、今年はこれでおさらばしたいけど、なんかもう一匹居そうな気がしてならない…