翠の日記

2010年12月30日(木) 12月読了の本

ほぼ桜庭一樹月間です。

『推定少女』
十代のときに読むと確実に感想が違うんだろうな、という話でした。3種類あるエンディングは最初に発表されたものが一番すっきりしてて良かった。
OLに向かって「〜謝って!」っていうシーン、良かったな。

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』
これは、良かった。内容何か書こうとするといろいろ引っかかりそうなものばかり詰め込まれてる。貴族の兄が一番好きだった。仕方ないけど…うーん;寂しい。


『少女七竈と七人の可愛そうな大人』
犬視点のむくむくが妙に可愛かった。七竈と雪風の関係がとても楽しかった。そういう意味で後輩に感情移入して読めたかも。好きなんです!二人が!
そして雪風が大人になっときのショックったらない;

 まったく関係ないけど、少年は20歳近くが最も美しいよね。写真とか、DVDとかで、大人になる前の姿をいっぱい残すと良いよ。

『赤×ピンク』
夜の廃校で開かれる泥レスとか異種格闘技で戦う女の子の話。一人ひとり視点を変えた3話構成。自分にまったく重なるところがない分、お話として楽しめた。ミーコに向かって皐月が「かーちゃん」って呼ぶシーンが可愛いくて好き。

『ブルースカイ』
「少女」をテーマにした話。中世ドイツ・近未来シンガポール・現代鹿児島と3つの舞台で別の話が進み、鹿児島の少女「アオイソラ」が時空を飛んで現れることによって他の2つの世界にちょっとだけ干渉する。3本、独立した話として面白いけど、SFの1つの話と言われると微妙。でも、2つの世界にアオイソラが降ってこなければ「子ども」「少女」「大人」の差が現れないので、やっぱり3つで1つの話かなぁ…?なんかもやもやの残る話でした。

『少女には向かない職業』
 副題が面白いです。ラストが結構ぼろぼろで辛い話。途中の伏線が回収後になかったことになってたような…?

『シティマラソン』
 とても良かった!私は才能フェチなので、競技者から脱落した人間が、「走ること」で今後に折り合いをつけていくかっていう話がおいしかった〜。(あ、一人はバレエダンサーだった) でもこれ、ロリコン(三浦さん)とホモ(あさのさん)とユリ(近藤さん)の話にも読める気が…ちょっと苦しいか。

『私(わたし)の男』
 私が結婚する現在から、過去へと遡っていくんですが、過去の扉が開くたびに、親子の業が深くなっていって、最後にはどうしようもないなと諦めの境地に…。ダメな父の若かりし頃の姿が描かれているんですが、間違ってるのにどうにも憎めない。小町さんやおやじさんの言葉にじーんときました。

『青年のための読書クラブ』
 マリアナとミシェールの兄妹が好みです。桜庭一樹の兄妹はみんなとても素敵です。隣の家のお兄ちゃんとして(笑)
ノイタミナ枠でアニメ化したら面白そう。独特のノリが後を引く感じ。


『荒野』
 氷の神無月が大好きだったのに、丸くなってしまって、ちょっと残念。「荒野を好きなやつはわかるよ」って言いきる親友が好きです。
 山野内先生のひとことには、常にはっとさせられます。 

『ファミリーポートレイト』
 最初から最後まで気の抜けない話。読み飛ばせない…。豚の行進とかスルーしたのに、できない…謎。2部の落研の子が好きかな。再登場ありがとう! あとは、作家になった後のコマコと「波」のシーンが印象的。え!そこでそれ!? ってひやひやする。


 < 過去  INDEX  未来 >


翠 [HOMEPAGE]

My追加