『一角獣の繭』篠田真由美 過去の事件は陰惨ですが、蒼と彼女のほのぼの(見ようによっては痛々しい)描写がまったりと続いているので、繭にくるまれたような話でした。 黒幕の精神科医はこれで退場のようです。必死で抵抗して銃を使った綾乃が立派でした。京介の妹とかパパの影がチラついて、最終話がすごく楽しみなんですが、次は過去編なんですよね。 蒼の恋は結局どうなるのか…、今は行方不明の京介が大事というのは、嬉しい反面、男としてどうなの?と突っ込みたいような、複雑な気持ちです。 『ア・ソング・フォー・ユー』柴田よしき 今回は危ない橋を渡らない話ばかりで、安心して読めました。そして、とうとう花ちゃんと麻生が対面を!私は環になりたいと思います(笑)
『三月は深き紅の淵で』恩田陸 同じ書名の本『三月は深き紅の淵で』にまつわる4つの話で、先が見えないので難しくて長かったという印象です。2話、3話は独立した話なら割と好きなタイプの話でした。
『ななつのこ』『魔法飛行』『スペース』 3冊とも加納朋子 登場人物が同じ、シリーズモノなのに、まったく違う構成なのがすごい。どう着陸するのがわからないので、読んでてとても楽しかったです。 とくに3冊目の『スペース』は、『ななつのこ』と時間が重なっている部分もあるので、「あのとき彼はああだったんだ」というのが面白かったです。 単品でも面白いので、順番にこだわる必要はないけれど、発表順に読んだ方がより楽しいと思いました。
|