『骨董屋征次郎手控』『骨董屋征次郎京暦』 火坂雅志/著 江戸末期から明治初期にかけての骨董屋の話。武士を捨てて骨董屋になった征次郎がかっこいいです。悪徳骨董商との駆け引きや、旧友との再会話が面白かった。短編の集まりなので、個々のモノと人とのかかわりも面白くて、次が出てないのが残念です。
『銀の砂』柴田よしき 大物女流作家とその付き人と若手俳優の三角関係が、ものすごーくツボでした。 女同士の執着とか、初恋の執着とか、それは恋や愛と言わないんじゃないの?という描写が随所にありつつ、嫁姑の確執や殺人事件まで絡んできて、盛りだくさんです。あっというまに読み終わりました。
『小袖日記』柴田よしき ジャンルはSFになるのかしら?恋愛モノ? 平安時代かつパラレル世界にトリップした主人公が、源氏物語を執筆中の香子さまのためにネタを探しまわるはめに…という話です。 源氏物語の解釈が楽しかったです。特に葵と末摘花は、「男はダメだこりゃ」という話で、面白かったです。
『銃とチョコレート』乙一 チョコレート好きには堪らないネーミングです(笑)私の中で挿絵が読書に多大な影響を及ぼすと思い知った本でした。挿絵が怖すぎる。輸入童話っぽい怖い絵なので、整った顔といわれても哀しいことにピンときませんでした。 装丁が凝っているので、挿絵が好きなら買って本棚に並べたい本ですね。
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