CYMA’S MURMUR

2005年06月07日(火)   最終出社日


まだ全然実感のわかないまま最終出社。
手続きそのものは、15分で終了。
その後、ノートPCの中身をすべてクリアして、
システム部門に返却。
何人かの知り合いに挨拶して回って、終了。

すべて終えて、セキュリティカードを返却して、
エレベータに乗ったとき、不思議なくらい寂しかった。
転職当初は、「今の会社」としか呼べなかった。
今では無意識に「うちの会社」と言っている。
3年間は短いようで長かった。
いろいろなことがあった。
いろいろな人と知り合った。
成長できたかどうかわからないし、
貢献できたかどうかはもっとわからないけど。

家路を歩きながら、まだ実感がわかなかった。
このまま1〜2週間お休みして、
また気分も新たに新しいプロジェクトに行くような、
そんな錯覚を覚えた。

どこにも属さない、初めての夏休み。
私は、今まで浪人もせず、留年もせず、
前回の転職時も間をあけず、ずーっと立ち止まらずに来た。
だから、そろそろ、立ち止まる必要があったのだ。

お世話になった人たちに今日出した最後のメール、
チラホラ返答が来たけれど、こんな感じ。

 ・とうとうですね。おめでとうございます♪

 ・Vacation、楽しんでください。そのままニート突入もおいしいかと。

 ・会社としても貴重な戦力を失いますね。残念です。

 ・近いうちに一度飲みに行きましょう。

 ・一度ニュートラルになると、色々と見えてくることもあると思うし、
  まずはノンビリと太陽とともに生活する毎日をおくってください。

32歳の1年間だけを考えれば、
会社に留まっていた方が得策だったろう。

でも、まだ続くはずの人生を考えたとき、
女の32歳はキャリア的にギリギリの年だ。
2〜3年後に、今の会社にいられないということを痛烈に感じても、
それからではキャリアを立て直すのに遅すぎる。
今だって、もう、遅いくらいなのだから。

もちろん、明確な目的があれば、
いくつだって遅すぎるなんてことはない。

でも、何もない私が、何とか生きていくためには、
今転職しておく方がいいはずなのだ。

先のことはわからないけれど、
ここ5年くらいのことをボンヤリ想像しただけでも、
答えは簡単に出る。

大体、今の会社はレベルが高すぎた。
私にはついていけなかった。
なんとか順調に昇級はしてたけど、
来年こそは、置いてけぼりをくらっていただろう。
同期と競う気も何もないけれど、
でもそういうことも少しはひっかかっていたのだ。
要求されていたのは、給与に見合った成果だったと思う。
私にはその成果のレベルも給与のレベルも高すぎたということ。

だから。

これでよかったのだ、と。

そう思う。

そこに迷いはない。

でも先が見えないことに対して、ちょっとだけ不安。

とりあえず旅行から戻るくらいまでは、
何も考えずにいられるけれども、
夏が終わり、空気が冷たく澄み切って、
やがて寒風が吹くようになれば、
私の心も未来も凍りつくだろう。

そういうことだって、想像に難くない。

それでも。
もう決めたことで。
だから。

これでいい。




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