CYMA’S MURMUR

2004年01月08日(木)   なんだか


自分が無価値に思えてくる。
こういうことはよくあることで。
実際無価値なのかもしれないし。
世間様には何の関係もないこと。

高校時代に大好きだった中原中也。
久々に思い返してみた。
諳んじられるくらい読み込んだ言葉が今でも胸に届く。
年を経て読むとまた味わいが違うけど。

あの頃私がどういう気持ちでこの詩を読んでいたか。
アリアリと思い出せる。言葉の力ってすごい。

当時は「志明らか」にできる、なりそうな、気がしてた。

今となっては、志なんてもの、どこ探しても見つからない。

あの頃には手中にあった「未来」というものが、
「将来の可能性」というものが、
いつの間にか蒸発してしまってる。

ただ、遠くまで来てしまったなと思う。
流れた時間の重みと等価とはいかなくても、
何がしかを得たのでなくてはやっていられないとも。


寒い夜の自我像


きらびやかでもないけれど
この一本の手綱をはなさず
この陰暗の地域を過ぎる!
その志明らかなれば
冬の夜を我は嘆かず
人々の憔懆のみの愁しみや
憧れに引廻される女等の鼻唄を
わが瑣細なる罰と感じ
そが、わが皮膚を刺すにまかす。

蹌踉めくままに静もりを保ち、
聊かは儀文めいた心地をもつて
われはわが怠惰を諌める
寒月の下を往きながら。

陽気で、坦々として、而も己を売らないことをと、
わが魂の願ふことであつた!






昨日、職場恋愛は安心だと書いたけれど、
未だに私が元彼たちを信頼している理由も
そういうことかもしれない。

恋人として触れ合う関係性の外で、
彼らがどう振舞うかを私はじっくり見てきた。

・上司が納得いかない指示を出したときの対応
・同僚と気さくに飲むときの話し方
・感情的になっているクライアントを宥める方法
・後輩教育の仕方

あらゆるシチュエーションでの行動をつぶさに見てきて、
その結果がゆるぎない信頼なのだ。

もちろん、嫌なこともあったし、苦手な部分もあるし、
それでも、本来の人間性を信じてる。

そういうことだという気がする。







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