自分が無価値に思えてくる。 こういうことはよくあることで。 実際無価値なのかもしれないし。 世間様には何の関係もないこと。
高校時代に大好きだった中原中也。 久々に思い返してみた。 諳んじられるくらい読み込んだ言葉が今でも胸に届く。 年を経て読むとまた味わいが違うけど。
あの頃私がどういう気持ちでこの詩を読んでいたか。 アリアリと思い出せる。言葉の力ってすごい。
当時は「志明らか」にできる、なりそうな、気がしてた。
今となっては、志なんてもの、どこ探しても見つからない。
あの頃には手中にあった「未来」というものが、 「将来の可能性」というものが、 いつの間にか蒸発してしまってる。
ただ、遠くまで来てしまったなと思う。 流れた時間の重みと等価とはいかなくても、 何がしかを得たのでなくてはやっていられないとも。
寒い夜の自我像
きらびやかでもないけれど この一本の手綱をはなさず この陰暗の地域を過ぎる! その志明らかなれば 冬の夜を我は嘆かず 人々の憔懆のみの愁しみや 憧れに引廻される女等の鼻唄を わが瑣細なる罰と感じ そが、わが皮膚を刺すにまかす。
蹌踉めくままに静もりを保ち、 聊かは儀文めいた心地をもつて われはわが怠惰を諌める 寒月の下を往きながら。
陽気で、坦々として、而も己を売らないことをと、 わが魂の願ふことであつた!
昨日、職場恋愛は安心だと書いたけれど、 未だに私が元彼たちを信頼している理由も そういうことかもしれない。
恋人として触れ合う関係性の外で、 彼らがどう振舞うかを私はじっくり見てきた。
・上司が納得いかない指示を出したときの対応 ・同僚と気さくに飲むときの話し方 ・感情的になっているクライアントを宥める方法 ・後輩教育の仕方
あらゆるシチュエーションでの行動をつぶさに見てきて、 その結果がゆるぎない信頼なのだ。
もちろん、嫌なこともあったし、苦手な部分もあるし、 それでも、本来の人間性を信じてる。
そういうことだという気がする。
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