CYMA’S MURMUR

2003年08月18日(月)   自分だけの場所

夏休みを利用して、従妹が上京した。
初めての新幹線に、初めての東京。
高3だけれども、心細いというので、祖母も同行しての長道中。

昨日は、妹と2人で東京駅までお出迎え。
Uターンラッシュと、折りしもの大雨のせいで、到着が遅れ、
来るはずのホームも変更が相次ぎ混乱気味の駅でなんとかキャッチ。

本当ならば私も実家に泊まるほうがよかったのだろうけれど。

家に帰りたくて、帰りたくて、帰りたくて、仕方がなかった。
自分の実家なのに、そこでお風呂に入ったり、
眠ったりするということが、億劫でたまらなかった。

いつものバスソルト、お風呂あがりのお茶、薬に化粧品に着替えにパジャマ、
何かひとつでも欠けたら、とんでもなく気分が悪くなりそうだった。

気のいい妹に夜中に送ってもらって自宅に帰った。
すごくホッとした。

どこよりも、こここそが、私の居場所なんだ。
1から何もかも自分で作り上げた私の城。

今日は、朝からまた実家に移動して、
(この移動の手間を考えただけでも昨日私は泊まるべきだった)
祖母と歌舞伎座へ。

とてもいいお席で、納涼歌舞伎を楽しんだ。

祖母のことは大切。
初孫の私を誰よりも可愛がってくれた人だし。
でも、歌舞伎を見終わって、
ちょうど仕事を終えて慌てて駆けつけた母に祖母を渡したとき、
ホッとしたのも事実だった。

そのまま出社して、いつも通りの日々。私の場所。私の仕事。
そして夜はまた、誰もいない、灯りのついていない部屋に帰る。
私の城。

この城を守るためならば、私はなんだってするだろう。
この城に、他人を受け入れることは、多分きっとできない気がする。

そうしてひとりで生きていくということ。
それもひとつの選択肢として。




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