夏休みを利用して、従妹が上京した。 初めての新幹線に、初めての東京。 高3だけれども、心細いというので、祖母も同行しての長道中。
昨日は、妹と2人で東京駅までお出迎え。 Uターンラッシュと、折りしもの大雨のせいで、到着が遅れ、 来るはずのホームも変更が相次ぎ混乱気味の駅でなんとかキャッチ。
本当ならば私も実家に泊まるほうがよかったのだろうけれど。
家に帰りたくて、帰りたくて、帰りたくて、仕方がなかった。 自分の実家なのに、そこでお風呂に入ったり、 眠ったりするということが、億劫でたまらなかった。
いつものバスソルト、お風呂あがりのお茶、薬に化粧品に着替えにパジャマ、 何かひとつでも欠けたら、とんでもなく気分が悪くなりそうだった。
気のいい妹に夜中に送ってもらって自宅に帰った。 すごくホッとした。
どこよりも、こここそが、私の居場所なんだ。 1から何もかも自分で作り上げた私の城。
今日は、朝からまた実家に移動して、 (この移動の手間を考えただけでも昨日私は泊まるべきだった) 祖母と歌舞伎座へ。
とてもいいお席で、納涼歌舞伎を楽しんだ。
祖母のことは大切。 初孫の私を誰よりも可愛がってくれた人だし。 でも、歌舞伎を見終わって、 ちょうど仕事を終えて慌てて駆けつけた母に祖母を渡したとき、 ホッとしたのも事実だった。
そのまま出社して、いつも通りの日々。私の場所。私の仕事。 そして夜はまた、誰もいない、灯りのついていない部屋に帰る。 私の城。
この城を守るためならば、私はなんだってするだろう。 この城に、他人を受け入れることは、多分きっとできない気がする。
そうしてひとりで生きていくということ。 それもひとつの選択肢として。
|