「ポネット」という映画を見た。 途中の30分ほどだけれど。
前から見たいと思っていたのだけれど、 寝る前にテレビをつけたらBSで放送していたのだ。
幼くして母を失った少女の物語らしいんだけど、 子供だけの独自の世界がよく描かれていた。
すっごく可愛かった。 なんで外国の子供ってあんなに可愛いんだろう?
それはともかく。
彼のことは大分吹っ切れたみたいだ。
もちろん別れのプロセスは今思い出してもむかつくし、 全てを消化できたわけでもない。
それでも、とりあえずもうその過去とは関係なく生活している。
あんなに仲良しで、いい歳した大人二人がラブラブだったのが不思議に思えるほどに。
あれはあれで良かった。 後悔はしていない。
周りが見えなくて、 彼しか見えなくて、 彼も私しか見てなくて、 二人で充足して、
やっぱりそんなのって奇跡だから。 大切にして、そのときの気持ちを信じて進んだこと後悔してない。
でも。今の私はとても冷めている。 恋愛に対する夢もないし、願望もなくなっちゃった。
あの恋情だけで満たされていた日々が嘘のようだ。
あんなに彼に全てを傾けていて、 よく私は社会人としてちゃんと生活できていたものだ・・・
そう考えてようやく気づいた。
当時の私は80%を彼にささげ、 残りの20%で普通の生活を行っていた。
今の私は多分20%での生活を残したまま、 80%は未使用状態なのだ。
だから社会人として仕事する私に、 大きな変化は訪れなかった。
それは私が不真面目だからでも意気消沈しているからでもなく、 これが自然な状態だということだと思う。
100%での生活なんて、なかなかできない。
短期的にはともかく、 長期的に100%のエネルギーを使用し続けることは不可能に近い。
なのに私は彼の80%、いや100%を、 永遠に私に向けてくれと要求していたのかもしれない。
脳に未使用領域があるように、 そして何らかの障害があったときにその未使用領域が 新たに分化しシナプスをのばし新機能を獲得するように、 未使用パワーはバッファとして保持されるべきなのだ。
次に新たなる試練、もしくは興味の対象、 そういうものと遭遇したときに、 私は再びそこに力を注ぎ始めるだろう。
多分、生きるのってそういうことの繰り返し。
でも本当の私は、今ここにいる20%の私なんじゃないかな。
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