2006年アメリカ 監督 クリス・ヌーナン キャスト レニー・ゼルウィガー ユアン・マクレガー エミリー・ワトソン バーバラ・フリン ビル・パターソン ロイド・オーウェン
とても誠実でチャーミングで、愛すべき映画でした。 胸にも、目にもこみ上げるものがいっぱいで・・ポターの作品の1ファンの私にとって、こんなに素敵な映画を作り上げてくれた監督、スタッフ、そしてキャストの方々にお礼がいいたい・・そんな気持ちでいっぱいです。
女性の自立が快く思われない・・そんな時代。オースティンの作品に登場する母親たちも常に「娘をいかにして裕福な殿方と結婚させるか」と奔走していましたよね。 ビアトリクスも母の頑なな願いを心の底では「自分を思っているから・・」と分かっていながらも。でも自分らしく生きることを決して諦めない・・そんな彼女のパワーと才能がスクリーンいっぱいに伝わってきましたね。レニー・ゼルウィガーのひたむきで、おおらかな魅力。顔中広がる笑顔がとても魅力的でした。 そんな彼女を支える編集者のノーマン。こちらを演じるユアンもなんて素敵だったことでしょう!!末っ子ではじめて任された仕事に発奮し、彼女の挿絵に魅入る彼の姿! あのクリスマスのダンスのシーンなんて!!歌いながらそっと寄り添う二人・・優しくて温かくて、心震えるラブシーンでしたね。ユアンの歌も聞けたし!! 駅での別れのシーンもとても良かった。雨に濡れたノーマン。「これでお別れなんて・・」と見詰め合うと・・ 発車の合図が鳴り響いて・・あの蒸気の煙が二人を包むんです・・あぁ・・そして。う〜ん、映画っていいな、素敵だな・・って。ああいう撮り方って映画ならでは・・ですよね。
脇を固める方々も良かったですね。エミリー・ワトソンの存在感。髪型もファッションも個性的で!彼女の存在がなにより嬉しかったですよね。 ビアトリクスの両親も!お父さんの優しさ・・お母さんもね・・いろいろいいながら・・でもトゲトゲしく描かないでどこかユーモラスなんですよね。 お目付け役のミス・ウィギンも可愛い〜。
お屋敷や、お茶の時間(たっぷり!いっぱい!!嬉しかった!これについてはゆっくりと別の場所で)。 湖水地方の自然の美しさ。 そしてもうひとつ。忘れちゃいけないのが・・ポターの描く動物達。 時々ちょっとイタズラして動いてみせる彼らの見せ方も洒落てましたね!!決してやりすぎないのね・・。 ジマイマがおしり振ってるのが可愛くて〜。
ロマンスも素敵に見せながら、でも甘〜いだけのお話じゃない、自分らしく生きたいと願い、こころのふるさとを見つけた一人の女性の物語をしっかりと誠実に描いてくれた作品。出会ってよかった・・と心から思います。
あ・・・それから。 少女の頃のビアトリクスが青年の頃のヒーリスと話すシーン。こちらの若きヒーリスを演じた青年はどなたなんでしょうね?彼もとっても素敵でドキドキしちゃいましたよ(笑)
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