今日も豆の島は元気。 わずかな不在の間に、やっぱりちょっと戦時色が出ているけど。 それでもここは平和な国、ウマリー島。 改めて接見。 今日は仕事ができないから、王宮内をぐるっとまわって帰宅する。
家に帰ると、出国前に会えなかった友人からの伝言。 ごめんね。ちゃんと帰ってきたよ。
伝言を全部読む前にかたづけ。 すぐ帰るつもりだったから荷を解くって言っても大した量じゃない。 大変なのは片付けてなかった部屋の方。 どくたあさんは結局あの日以来帰ってないし、ユーキさまは片付けの余裕があったみたいだけど、一週間も放っておいた部屋は、やっぱり少し空気がこもってる。
…カーテンを開けて、窓を大きく開く。 風の森の匂い。
遠くの国を思う。 東の国から来たゾディア軍はバルハラを動かない。 冥界はツェンバーに移動した。 彼らは何を思い、殺戮を繰り返し、移動して行くのだろう? 心の残っている者はいるんだろうか? 手に、感触を思い出す。 「彼らは還すべきもの」 では、ゾディアと戦う事になったら?
今は、考えない。
さあ、お二人が帰ってくる前に片付けてしまおう。 どんなに疲れて帰ってきても、すぐに安心して眠れるように。
|