日曜の朝。 昨夜の交流会の疲れも手伝ってのんびりしていた。 フェリアスはもう大丈夫。 ただ、冥界軍を落とすには時間が掛かり過ぎるけど。 でも落とせなくは、ない。
「マーナさん、起きてますか?」 ユーキさまの声。 「はぁい。なにか?」 「さっき王宮へ行ってきたんですが、築城支援先が変わってました」 「それって…?」
冥界軍は攻撃対象を変えた。 トータスブルグへ。
「困ったことに、冥界軍は転移する間に修復されてしまうのですよ」 あれだけの時間をかけて、ようやく4分の1ほど削った戦力。 それが僅か数時間で修復?完全に?
理想国家アルカディア、トータスブルグ。 フェリアスは世界でも屈指の築城値を持っていると聞いたけど トータスはどうなんだろう?
「どくたあさんは?」 「今朝フェリの様子を見に行ったきり…。多分そのまま王宮でしょう」 「私も行ってきます。王宮と、大聖堂へ」
情報が欲しいのは恐いから。 知らないままでいるのが恐いから。
そして世界は、まだ間に合っていない。
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