◆少女の赤いぼうし(マスタード風味)...小林 明香

 

 

逃してしまった瞬間 - 2002年11月21日(木)

もしも、

未来が予知できるなら、きっと、後悔なんてしない。

その通りに行動する。自分の一番、有利な未来にする。

後悔先に立たず。


そんな言葉も必要ない。


あたしは、先生を、いじめてる。

ママの事も、パパの事も、いじめてる。

あたしの周りに居る人を、いじめてる。



我侭だと、思う。

本当は、病気なんかじゃない。

この気持ちを伝えることが出来るなら。
あたしはきっと、後悔しないでしょう。
あからさまに、 辛い 苦しい とは言いたくないけれど。
死にたいと喚けば、あたしに振り向いてくれる人が居るとでも思った?


「もうすぐおわりや。」


この言葉を聞いてから、笑顔を作れなくなった。

  もうすぐ卒業。
  だから、それまで頑張れ。

そういう意味なのでしょう。
卒業したら、あたしは何をするのだろう。
みんな、就職や大学や専門学校や。
こんなの、唯の、若い故の不安。
そう思うのは当たり前です。言われても仕方ないけれど。
どうしたら、みんなのように、輝けるのでしょう。
あんなにキラキラ。

きっと。それは、あたしが怠けていて横着者の所為だと思うのです。
自分より頑張っている人を見ることは出来ない。
眩しすぎて、眼を背けてしまう。



心配しないで、あなたは、あたしより、ずっと輝いているから。
大丈夫。
あたし以外の人が、助かってくれれば、本望です。

投票ぼたん。続きに期待は注文しないで。





あたしにはまだ、死ぬ覚悟はできていません。
死ぬことが怖いのです。
この世から、消えてしまう事が。

筋肉を硬直させる薬が、今、あたしの手の中にあるとして。
あたしは、まだ、これを飲むことはできない。
まだ、苦しくても息が出来なくても、生きていかなきゃならない。


恋をするために。
言葉を綴りつづける為に。


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