いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2010年10月27日(水) 開発・観光対策特別委員会視察@福岡市

 昨日に続き、本日も特別委員会の視察である。熊本のホテルを朝8時に出発してJRで福岡へ。博多駅には市役所の迎えはなく、自前で福岡市役所へ向かう。通常、視察先の議会事務局職員が駅まで市役所のバスで出迎えることが多いが、さすが政令指定都市である。そんな「無駄」ができるか、ということだろうか。

 昨日の視察先の熊本市は、将来、政令市を目指してはいるが、現在は人口、財政規模など、ほとんど大田区に酷似している。反面、福岡市は財政規模は約3倍、人口は2倍と、県なみの規模である。また、行政区である「区(英文ではWard)」があり、市職員の部長級である「区長」がいる。大田区など特別区の「区」は英文では「City」であり、区長は市長と同様に公選で選ばれる。

 笑い話だが、随分前に特別区の「区」という名称を変えよう、という動きがあった。そのきっかけは、ある区長が田舎に帰って「区長になった」と昔の仲間に語ったところ、みんな「区長」だった、といいうのだ。地方では、自治会のような地域団体を「区」と呼び、その長を区長と呼ぶ。

 さて、そのバカでかい福岡市役所につき、産業経済局の若い二人の係長さんから、福岡市の外客誘致の取り組みにつき説明を受けた。役人中の役人という感じの福岡市議会事務局の二人の職員に比べ、説明にあたったお二人の弁舌爽やかなこと。様々な数字、施策など一切資料も見ずに説明する姿には、驚嘆し「お二人はコンサル会社からの出向ですか」と失礼な質問をしたところ、プロパーの市職員だそうだ。

 大田区ではなかなかいないタイプの職員だ、と、同僚議員に語ったところ「普通の自治体では、ああで、大田区が異常なのでは‥」との返事が返ってきて妙に納得。

 大田区では「観光!観光!」と、ほとんどイベント屋に化している観光政策には、目標数値もまったく示されないでいるが、福岡は明確な目標を掲げている。

福岡賑わいのまちづくり戦略2011:年間観光消費額4000億円、外国人来訪100万人(うち韓国人65万人、中国人15万人)

 さらには、中国人観光客がよく使うクルーズをターゲットにしたプロモーションの成果として、2008年23回、2009年24回だった来港3数が本年は、なんと60回に増えたそうだ。その結果、クルーズ1回来港ごとに約4000万円の経済効果が見込めるという。クルーズ船の歓迎行事では、福岡市の局長自ら港で「旗を振って」出迎えるそうだ。立派である。区長や幹部が「意味不明」な海外旅行を繰り返す大田区とは大きく違う。

 また、この集客プロジェクトの母体である「ビジターズインダストリー推進協議会」の年間予算約4000万円のうち、2500万円は「民間からの出資」で、福岡市の予算は1500万円しか使っていないことも示された。わけのわからない羽田国際化の「お祭り騒ぎ」、「GLOBAL EXPO」2日間に4000万の税金をつぎ込んだ「大田区の観光政策」。いやはや、勉強になりますな!

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